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ヴィンランド・サガ / 幸村誠(14)、あらすじと感想

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ヴァイキングとして生まれたトルフィンの運命を描く幸村誠先生のマンガ。舞台は11世紀初頭の北ヨーロッパです。最初は週刊少年マガジンに連載していたんですけど、月刊アフタヌーンに移りました。さすがに週間連載であの絵のクオリティを保つのは難しいということでしょう。週間だと、短く話の区切りを付けないといけませんし。

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主人公のトルフィンは、アイスランド出身です。アイスランドは寒冷で過酷な環境で資源もありません。そのため、ヨーロッパでの戦争に巻き込まれず比較的平和でした。父のトールズに出征の要請が来たところから、彼の運命は変転します。村人を人質に取られ、否応なく出征することとなった父トールズ。実はトールズは、アイスランドに逃れる前は、ヨーム戦士団の大隊長であり戦鬼(トロル)と呼ばれるほどの強さを誇っていました。家族ができたことで「本当の戦士」とは何かを悟り戦士団を抜けていました。

そのトールズは、ヨーム戦士団のフローキから私怨を買っており、フローキの命を受けたアシェラッドによって殺されます。トールズの実力であれば、アシェラッドを退けることもできましたが、息子のトルフィンを人質に取られたため無抵抗で殺されました。

トルフィンは父の名誉を取り戻すため、アシェラッドの傭兵団に所属しながら何度も彼に決闘を挑みます。卑怯な手を使わなければ父が負けることはなかったということを息子として証明するためです。アシェラッドの人生も数奇です。ウェールズの王族の血(母方)を引いており、母を略奪したヴァイキングの父を自らの手で殺しています。ヴァイキングでありながらヴァイキングを憎んでいました。

アシェラッドたちは、デンマーク王スヴェンの息子である王子クヌートの護衛を引き受けます。皆に本心は語りませんが、アシェラッドはウェールズに侵攻するデンマークを止めたいと考えていました。そのためにスヴェンからクヌートを守り、彼を王に据えようとします。アシェラッドは自らの命と引換にスヴェンを殺します。スヴェンを殺した自分へのとどめをクヌートに刺させることで、彼の王位に正当性をもたせました。アシェラッドは死ぬときにトルフィンに「本当の戦士になれ」と言います。

親の仇であるアシェラッドをクヌートに殺されたことで、クヌートに刃を向けたトルフィンは奴隷身分に落ちることとなります。殺されなかったのはクヌートの恩情でした。

その後、ケティル農場に引き取られ、農地開拓に喜びを見出し、たくさんの人を殺した後悔から暴力と決別した人生を模索します。自分に農業の喜びを教え、暴力との決別に同意したエイナルと海の向こうに「戦争も奴隷もない平和な国」を作ることを誓うまでが13巻までです。

以上が、私なりのヴィンランド・サガのストーリー解釈です。トルフィン中心に語りましたが、王として生きるクヌートもまた主人公の一人と言えます。クヌートはより平等な豊かさを追求するために、ケティル農場の接収を試みます。

14巻のあらすじ(ネタバレ注意)

感想

ケティル農場を去ろうとするトルフィンとエイナルでしたが、忘れ物をしたと言ってトルフィンは農場に戻ります。クヌートと話すためです。エイナルもついて行きます。

トルフィンの説得により、クヌートが農場から去ります。この部分が14巻の見所ですね。

そして、船でヴィンランド(アイスランド)に向けて出発します。アイスランドに到着すると、姉のユルヴァが久しぶりに登場。相変わらずめっちゃ元気です。父と弟を同時になくしたあと、頑張っていたようです。これからどう物語が進んでいくんでしょう? もう戦いはなさそうですが、また一波乱あるのかな。

ヴィンランド・サガ(1) (アフタヌーンKC)

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ヴィンランド・サガ(2) (アフタヌーンKC)

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ヴィンランド・サガ(3) (アフタヌーンKC)

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