3巻を読みました。東村アキコ先生の自伝マンガですね。
東村アキコが幼年時代からの生い立ちと、漫画家として有名漫画家になるまでの女性漫画家版『まんが道』を想定して描く自伝エッセイ漫画。
もともと、女性漫画家が描いたことがなかった『まんが道』的な作品を描きたいという思いがかねてからあり、それに、日高絵画教室(作中の仮名)での東村の就職時の休日アルバイト講師の生徒だった元アシスタントはるな檸檬からの「日高先生のことは描かないんですか」という示唆があり、その二つが合わさり製作につながった。
「日高先生」のことは脚色は一切せず、実際の言動を、これでも控えめに描いている。東村は記憶力がよくあったことや人を映像として明確に覚えている。(Wikipediaより)
自伝がギャグマンガになっちゃうってどーなのよ、って思いますけどめっちゃ面白い。ただ、漫画家になること、絵描きになることの厳しさは伝わってきます。東村先生も簡単に漫画家に成れたわけではなく、膨大な下積みがあったことを感じさせます。日高先生のエピソードは、ちょっとうるっと来ます。いい指導者に出会えたことが、今に繋がっているんですね。
3巻のあらすじ(ネタバレ注意)
遊び呆けるだけの大学生活であっという間に4年生。就活も全くやる気なし。「美大・芸大に行く奴…特に油絵・彫刻・日本画は皆脳内お花畑のピーターパン症候群のどうしようもない奴らの集まりなんです!!」という解説が入ります。美大生なんて親に金かけさせるだけのクソバカと断言しますね。学費900万円!
結局就活もうまくいかず、イケメン彼氏とも遠距離恋愛になり、宮崎に帰ります。しかし、日高先生のコネであった美術教師の話も無しになってしまい、美術教室の講師としてアルバイト生活を始めます。意外にも、教える方面での才能があったとは、東村先生は多才ですね。そして、次は親にコールセンターで強制的に働かせられます。そりゃそうなりますよね。
極限の仕事のストレスから、大学中4年間一度も描かなかったマンガを描き始めます。美大で何も出来ずに卒業して、コールセンターで働く情けなさをエネルギーにして「ぶ〜け」に投稿。3席で入賞します。絵があまりにひどいため、デビューは保留にされてしまいましたが。
その後、日高先生の美術教室に通いながらも、執念でデビュー作を描き上げます。コールセンターでの仕事をそのまんま舞台にした作品とのことです。ちょっと読んでみたい。
日高先生からはマンガを描きながら絵を描けと言われますが、最後は自分の意志でマンガを選んだんですね。3巻の最後のページは心を動かされます。
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