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十〜忍法魔界転生〜 / せがわまさき(1)-(5)、山田風太郎原作の大本命がマンガ化

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十 ~忍法魔界転生~(5) (ヤンマガKCスペシャル)

山田風太郎原作の魔界転生を、せがわまさき先生がマンガ化。原作は有名すぎますよね。映像化作品で最も有名なのは1981年の深作欣二監督による映画。千葉真一演じる柳生十兵衛が、魔界衆と戦います。天草四郎の神秘的かつ面妖な雰囲気を決定付けた作品でもあります。2003年にも映画リメイクがなされています。

せがわまさき先生は山田風太郎原作を次々にマンガ化していますね。この作品は大本命。あらすじがわかっていてもグイグイ引き込まれる画力。蘇った魔界転生衆が不気味すぎます。

5巻まで出ているんですけど、2巻までは地獄編としてじっくりと一人ずつ魔界転生していく様を描きます。このゆったりとした展開が許されるのも原作の絶大な力ゆえでしょうか。蘇った魔界衆の迫力は凄まじいですね。主人公の柳生十兵衛は3巻にしてようやく登場。Y十Mとまったく同じ風貌。

5巻までのあらすじと感想(ネタバレ注意)

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由比民部之介正雪は島原の乱の跡地を訪れていました。周りには多数の死体。そこで森宗意軒に出会います。森宗意軒はヒゲと眉毛の形状がおかしな怪しい老人といった風体。裸の美女を切り裂き、中から現れたのは死んだはずの天草四郎

由比正雪は、労咳で死にかけている田宮坊太郎を引き連れて柳生如雲斎の元を訪れます。如雲斎の目の前で、死の直前に心から愛しいと思う女と交わることで新たな肉体で生まれ変わる秘術を見せる坊太郎。

如雲斎は宮本武蔵と森宗意軒の元を訪れ、再び忍法魔界転生を目の当たりにします。如雲斎を誘惑する森宗意軒。

天草四郎は、槍の達人である宝蔵院胤舜を誘惑します。転生した荒木又右衛門の姿を見る胤舜。胤舜の付き人の女に森宗意軒の指を埋め込み、秘術の仕込みを行います。老衰で死にかけている柳生宗矩は、如雲斎によって息子を屈辱的な目に合わされたために恨みから転生を選択。ドミノのごとく、達人たちが転生していきます。宗矩の転生後の姿が、ジジイのままだったのだけは残念ですね。親子対決が見せ場だけに、全盛期の姿で蘇って欲しかった。

由比正雪は転生衆を引き連れて紀州徳川頼宣を扇動。幕府徳川家光を討たんとします。7本の指をなくした森宗意軒が「天下をお取りなさいませ」と誘惑。頼宣までも転生させようとしていますね。残り3本の指、頼宣と森宗意軒自身、そして柳生十兵衛を転生させるために使おうとしています。森宗意軒の真意は由比正雪と違って、徳川の滅亡のようですが。

田宮平兵衛・関口柔心・木村助九郎の達人3人は、娘たちを頼宣の下から救い出すときにそれぞれ転生衆に打たれて死亡。木村助九郎は片手片足を切り落とされた状態で、十兵衛に転生衆のことを伝えます。

ここからやっと主人公柳生十兵衛の出番。いきなり単身敵の根城である頼宣の下に出向きます。息を潜める転生衆。松平伊豆守の命を受けて、魔界より蘇った妖怪共を討つと宣言。十兵衛を仲間に引き込みたい転生衆は、ひとりずつ十兵衛に挑み、実力差を知らしめた上で手足を切り裂いて、五体満足で復活できる転生の誘惑にかけようとします。最初に挑むのは、若くして労咳で亡くなった田宮坊太郎。

これまでの作品と比較すると、敵の不気味さがパワーアップしていますね。原作通りだと、ちょっぴり頼りなさそうな柳生十人衆と力をあわせて一人ずつ撃破していくんでしょう。しかし、十兵衛以外は弱そうだなあ。

十 ~忍法魔界転生~(1) (ヤンマガKCスペシャル)

十 ~忍法魔界転生~(1) (ヤンマガKCスペシャル)

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