PHMPK.LOG

漫画、ゲーム、投資、育児

広告

累-かさね- / 松浦だるま(4)、累の妹である野菊が登場

広告

累(4) (イブニングKC)

醜悪な容姿を持つ主人公の淵累(ふちかさね)が、魔法の口紅の力で他人の顔を奪い取って、圧倒的な演技力で舞台に立つ女優となる話。

伝説の女優とまで言われた母の淵透世(ふちすけよ)は、他人の顔を奪い取って絶大な演技力でその地位を勝ち取っていました。ときおり累は、母の呪縛とも言える言葉が脳裏に蘇り、突き動かされます。

眠り姫症候群を患う丹沢ニナの顔を借りて演劇活動をしていましたが、自分が眠っている間に累が自分の想い人の心まで手に入れていたことに絶望し、ニナは自殺未遂を諮ります。その結果、植物人間となってしまったニナになりかわり累は生きていきます。

4巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)

広告

サロメで鬼気迫る演技を見せるニナ。とある喫茶店では、そのニナの話を聞いて、怒りに打ち震えた顔をしている淵透世にそっくりの女性。この女性こそが、淵透世に顔を奪われた女性の娘でした。というか、淵透世に「いざな」という名の女性、つまり累の母が成り代わったんですね。本当の淵透世に呪いの言葉を授けられていた娘、野菊。

家では父親から透世と呼ばれている野菊。この父親はクレイジーです。娘に自分の愛した淵透世の面影を見て押し倒します。野菊の母親のことを「できそこない」と言い放ったり。そして取り憑かれたように、累の演じるサロメの映像を見ていました。「まるで私と透世で創り上げた『サロメ』のようだ」という発言。野菊はそんな父を見て、「美しさ」を憎みます、そして丹沢ニナのことも。

父に犯された後、一瞬の隙を見て父を殴り倒す野菊。家から逃げ出そうとします。そのときの父の発言がびっくりです。「お前には戸籍すらない、金の使い方も知らないのだから諦めろ」「お前は、お前の姉よりも幸福だ」「姉の名前は”かさね”、私といざなの間に生まれた醜悪な忌まわしい娘」。醜悪な見た目が故に父親に捨てられていたんですね。美しい妹は父に囲われていました。こいつと累の母いざながすべての元凶ですね。定期的にくちづけの効力が切れてしまいますが、それを保ち続けることができたのは地下室で本当の透世を鎖でつないでいたからでしたか。怖い、怖すぎる。すべてを知り、累と会おうとする野菊。

美しさを武器に、何人もの男と寝てお金と情報を得る野菊。淵透世の再来といわれる丹沢ニナに会いに行きます。この当たり、2人の人生が対照的に描かれるんですが、松浦先生のマンガにおける演出テクニックが輝いています。初めて出会ってから、何故か気が合う累と野菊。そりゃ姉妹ですからね。

最後は、また男と寝て淵かさねについての情報を追いかける野菊。真実を知った時にどうなるんでしょう。

累(4) (イブニングKC)

累(4) (イブニングKC)

累(4)

累(4)

関連エントリ

累-かさね- / 松浦だるま(1)~(3)、魔法の口紅で他人の顔を奪い取る女の話、嫉妬で燃え上がる累が堪りません - PHMPK.LOG

phmpk.hatenablog.com

広告

広告