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少年Y / ハジメ / とうじたつや(1)-(3)、チョチョイのチョイスだ!

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少年Y 3 (少年チャンピオン・コミックス)

「少年Y」は別冊少年チャンピオンに連載されているハジメ先生原作、とうじたつや先生作画によるマンガ。

主人公の栗原ユズルが理不尽なゲームに巻き込まれていきます。すべてのゲームにはクリアも勝利もありません、ただ「選択」するだけ。「チョチョイのチョイスだ!」ってのはゲームを仕掛けてくる側の決め台詞。どちらを選んでも、どうしようもない結末となりそうなところを、知恵と機転で乗り越えていきます。

タイトルはイニシャル以外にどういう意味があるんでしょうか。少年Aといえば例の事件の容疑者のこと。それに引っ掛けているんですかね。無機質な未成年の容疑者を呼称するときに使われそうな言い方。

3巻までのあらすじと感想(ネタバレ注意)

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栗原ユズルは転校生として初めて学校に登校すると、一人の少女が彼を校舎から見下ろしていました。教師と共に教室に行き、教師が入室後、ユズルが部屋に入るとそこには、教師とクラスメイト全員が魂を抜かれて死んでいるという光景が。携帯には神と名乗る人物から電話がかかってきます。この電話の主は、最初にユズルを見下ろしていた少女、名前はワビコ。ワビコが教室に現れ、最初のゲームが始まります。内容は「全員が死亡しているクラスメートの中から生き返らせる一人」を選ぶというもの。決め台詞の「チョチョイのチョイス」が出ます。ここでユズルは唯一の正解、すなわち自分の死体を選択します。

次なるゲームは、一度自分が選びかけた山崎匡と担任の木村義之のどちらかを選んで助けるというもの。選ばれなかった方は魂が破壊されて二度と生き返ることができません。ユズルが選んだのは山崎匡。

次なるゲームにはユズルと匡の2人で挑みます。内容は「匡が選んだ5人の内、ユズルが4人の名前を紙に書き、書かれた人物が生き返り、書かれなかった人物は担任と同じように魂が破壊されて二度と生き返ることができなくなる」というもの。ここは、匡の知能が冴え渡ってました。ルールの穴をついて、4人の名前を横書きしながら、縦にも5人目の名前が入るようにクラスメートをチョイスします。

次のゲームまでにしばらくのモラトリアム。クラスメート藤島太一の妹と親しくなります。それをまっていたかのように次に仕掛けてきたゲームは、藤島太一と適当な3人のクラスメートの命の選択。今度は命の重みを感じさせるためか、洗濯機を2つのゴミ山の頂上どちらかに運ばなければなりません。ユズルは藤島太一を選択します。しかし、気まぐれで悪意にあふれたゲームマスターはもう一方の山を3人からどんどん増やしていきます。しかしユズルは迷いません。頂上につこうかという瞬間にユズルを阻んだのは落雷でした。意識を失ったユズルに替わり、匡は人数の多いもう一方の山に洗濯機を運びます。

しかし、この選択はゲームマスターの罠でした。生き返ったクラスメートはゲームマスターの息がかかった人たち。次なるゲームをユズルと匡に仕掛けてきます。生き返った杉原が匡と行うのは「交渉ゲーム」。内容は交互に「してほしいこと」と「見返りにしてほしいこと」を告げ、双方が同意すれば宣言したことを行わなければならない、というもの。実行できなければ死にます。匡の狙いは情報の引き出し。「お前が知ってることを全部教えろ」に対して「両手両足の骨を折れ」という見返りを返す杉原。これは不成立。小さい情報を引き出すために、小指を折ったりとなかなか壮絶なゲームになっていきます。終盤のやり取りが鬼気迫ります。匡の「次でゲームを終わりにしろ」に対して「次のゲームで必ずアグリー(同意)を選べ」、これは成立。最後は杉原の「左手を上げろ」に対して最初の「お前が知ってることを全部教えろ」を出します。左手を上げろってのは、小指を折ったのが偽装だと踏んだから。偽装であることがバレれば実行できたかどうかを判定する人形に殺されてしまいます。これは匡の賭けが勝りました。小指を実際に折った上で、折れていないかのようなフェイクを入れていました。すべてを喋らされる杉原。

この展開に黒幕も黙ってはいませんでした。ユズルに三浦琴音と杉原の命を選択させ、三浦琴音を選ばせて杉原を消滅させます。三浦琴音はワビコと同一人物。というかワビコの人格を憑依させてゲームマスターをさせられていたかわいそうな女の子です。

杉浦の次にゲームを仕掛けてきたのは、三上千尋。ゲームは「執行猶予ゲーム」。今回は選択ではありません。「制限時間の150分間に罪を犯さなければクリア」です。罪を犯せば首を切られて死にます。蟻をふもうとしたり、赤信号に一歩踏み出すだけで首が切られかけて死にそうになるユズル。三上は蟻だらけの公園でユズルと匡にガムシロップをかけ、2人を追い詰めていきます。

シンプルに選択を迫るだけのゲームですが、シナリオが良く練られててすごく面白い。続きも必ず読みます。

少年Y 1 (少年チャンピオン・コミックス)

少年Y 1 (少年チャンピオン・コミックス)

少年Y 2 (少年チャンピオン・コミックス)

少年Y 2 (少年チャンピオン・コミックス)

少年Y 3 (少年チャンピオン・コミックス)

少年Y 3 (少年チャンピオン・コミックス)

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