LIAR GAME / 甲斐谷忍(17)(18)、決勝戦の四国志の前に焦らしに焦らして、あみだくじ、人間オークション、予選のボス決め四国志

ライアーゲームは、ドラマ化・映画化もされた甲斐谷忍先生のマンガ。甲斐谷先生の作品で、私が一番好きなのは、初期・中期の「ワンナウツ」ですね。

休載をはさみながら続いてきたライアーゲームも17巻から決勝戦に突入しています。主人公の神崎直(かんざきなお)は、他人を信じ性善説で行動する女子大生。その直を助けてライアーゲームに参加するのが、天才詐欺師の秋山深一。

ライアーゲームは、囚人のジレンマが渦巻きがちな心理ゲーム。自分だけに有利な行動を取ると、ゲーム主催者が儲けて、全員に有利な行動をとると裏切られた時に大きなダメージを受けてしまいます。全員が協調を選べればもちろん一番いいんですが、中々そうはなりません。

秋山の狙いは、大量の借金を抱えてライアーゲームを勝ち進めること。その秋山を執拗に狙うのがヨコヤ。大学生にして大企業の御曹司で、支配欲を全面に押し出してきます。知力・交渉力に優れた強敵。

敗者復活戦も含めた4回戦までを終えて、とうとう決勝戦に突入。この戦いで最後になります。

17、18巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)

負債なしで敗退できた直ですが、フクナガがやられたと聞いて何が起きたのか確かめるために、借金を背負っている人物の代理で次の戦いに参加します。直の姿を見つけて怒鳴りつける秋山。そりゃそうですよね。何のために負債無しで敗退させたんだ、ってなります。

フクナガが敗れたのはヨコヤがいたから。ライアーゲームの対戦内容を予め知っていたことで、参加者を取り込むアドバンテージを得ていました。ゲーム主催者側が「読んでいたのか、あの小説を」と言ってますし、20年前に出た小説をなぞるようにゲームを行なっているようです。なにか主催者側も、楽しんでるんじゃなくて事情が有りそうですね。

決勝戦はというと、なかなか本題には入りません。まずは、番号を決めるためのあみだくじから。どうでもいいんでしょうけど、ヨコヤは若い番号を、秋山は大きい番号を取るために工夫を見せました。

番号が決まったら次はチーム決め。決勝戦はチーム戦で、そのチームを決めるために人間オークションというゲームがスタート。

各自3億円ずつ貸し付けられ、その資金で番号順にオークションにかけられる
落札した側(個人 or チーム)とされた人がチームに
4人チームができたら勝ち抜け

もちろん全員ヨコヤと秋山をチームに引き入れたいところ。ここでは、4人チームを作れないと敗退となってしまいます。ヨコヤは直を入札して自分のチームに取り込みます。最低でも余りとなる3人は敗退するので、直としては収支がプラスで来ている3人に敗退して欲しいところ。一人は直の気持ちを汲んでくれますが、残り二人はそうではありません。

3人チームが複数出来上がり、残る秋山獲得を狙いますが、その狙いを潰していきます。秋山自ら自分の番が来る前に入札を繰り返します。秋山に落札されると、2人組にできてしまって3人チームがごっそり敗退してしまうので、秋山に勝てるよう入札するしかありません。最後は、秋山を落札しようとした収支プラスチームの一人が、直の思いを受けて入札しないという行動に。結果として、うまくプラスの人だけが敗退になりました。

出来上がった4人の4チームで争う決勝戦「四国志」。魏・呉・蜀に加えて倭の4つの国で、100ポイントのライフを削りあう戦い。各ターンで、自分以外の3国に対して「攻撃」「防御」「何もしない」を選択。攻撃と防御はそれぞれ1ポイント消費。攻撃して相手が防御していないと、3ポイント減らせます。防御されると何も起こりません。

これで決勝戦開始かと思いきや、更に引っ張ってチームの4人でボスを決めるための四国志。直のチームはヨコヤがボスに。やっとやっと開始された決勝戦。ヨコヤに懐柔された秋山以外の2チームが、秋山チームに攻撃を仕掛けてきます。このゲームは攻撃を仕掛けたほうが有利ですからね。

ですが、最後の展開を予想するなら、すでに全員同時にライフポイントゼロってのが見えてます。更に言うと、その前に全チームのライフポイントが1になった段階で、すべての行動が取れないデッドロック状態に陥りますね。