秋葉原のパーツ屋やジャンク屋に通う電子工作に夢中の大学生向阪晴が主人公のマンガ。ただ女子と電子工作を組み合わせただけではありません。作者独特の変人描写と抜群のセリフ選択センスがすごくいい味出してます。
いろんな作品作りから大きく起業へと動き出す3巻です。
3巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)
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実はズボラだった母を助ける話から。母を手伝うというだけで、めでたいオチが見えて来ないのがこれまでの話の流れ。リモコンに音声認識を搭載して、母が呼びかけると答えてくれるように。これでいつでも場所が分かって、ズボラな母も安心。とはなりません、もちろん。
電池がすぐ切れちゃうんですね。その対策として、電圧が一定以下になったら断末魔の叫び声を上げるよう改造。食事時に飛び交う断末魔の声。そして、その声の場所を追いかける手段はもうありません。
六君は、男子ばっかりの工業高校なんで、女子受けを狙って文化祭用に傾きを感知して光るアクセサリを売り出します。米粒マイコンのATtiny10に、顕微鏡を使ったハンダ付け。最近の半導体周りは小型化がどんどん進んでますし、顕微鏡必須ですねー。
小松さんは思い人の佃くんとデートしているうちに、食べ過ぎで激太りの道を歩んでいました。小松さんのために作られたのが、運動しないと開かない食器棚と連動するウェアラブルデバイス。GPSと連動して5km以上動かないと、食事が取れないという過酷さ。最後は外食をやめて、小松さんが佃くんのためにお弁当を作るように。これなら違うものを食べて量を調節できますし、ハッピーエンドですね。
3巻の後半は、2巻で出てきたネコの挙動をTweetするデバイスにまつわる話。量産してビッグサイトのMaker Faireで販売します。手伝ってくれそうな人を総動員して、大量生産。当日は好評で完売御礼。
このとき、ハルの姿に影響された女性が、ハルがバイトしている電子工作教室に訪れます。女子が訪れたという事で、心のメーターが振りきれて挙動不審になるハル。しかし、この女性今村さんはプログラマということで、未経験とはいえ電子工作に親和性のある仕事をしていました。
ネコの挙動をTweetするデバイスの改良案を出す今村さん。すでにネコの挙動を認識するためにSVMを用いた機械学習を使っていたんですが、さらに一歩踏み込んで学習データを収集しにかかります。使用者からの認識ミスを収集する教師あり学修ですか。そのうちDeep Learningとかいっちゃうのかな。
ハードウェアを改良するとともにサーバも構築して商品サイトを作ったところ、200〜300くらいの注文を予想していたのに600件もの注文が。工場に発注しないと生産もおぼつきません。「大きな儲けが出ちゃう」と戸惑うハルに対して、「起業したらええんやない?」と言っちゃう今村さん。起業を常に選択肢に入れているIT系の人ですね。
大きく物語が動き出した気がしますね。電子工作から起業へと発展してきました。
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