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乙嫁語り / 森薫(7)、細身のアニスとふくよかなシーリーンが姉妹妻となって育む友情

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乙嫁語り 7巻 (ビームコミックス)

乙嫁語り」は、「エマ」「シャーリー」森薫先生が送る中央アジアを舞台に嫁に焦点を当てたマンガ。7巻まで出ています。様々な地域に住む家族とその生活を、細やかな筆致で鮮やかに描きます。存在感は薄いですが、英国人で異国の風俗・習慣について見聞を深めているスミスが主人公。

遊牧民で12歳の花婿カルルクのもとにやってきた20歳の花嫁アミル、漁師の息子兄弟と結婚する双子ライラとレイリ、5人の夫に次々に先立たれた薄幸のタラス、などなど。

7巻ではアリとともにトルコに到着したスミスが滞在する家の嫁アニスが出てきました。目的地はアンカラということなので、かなり近いところまで来ているようです。後書きによると7巻は、作者曰く「裸まみれの風呂マンガ」です。

7巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)

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美しい宮殿に住む主人にスミス達が歓待を受けていました。その妻アニスは、水路と花の張り巡らされた夢のような宮殿で昼寝を食んでいます。赤ん坊のハサンは、従者のマーサが面倒を見ていて何不自由ない暮らし。加えて夫は、何人も妻を持てるほどの財力がありながら、アニス一筋の愛妻家。

幸せなアニスですが、どこか物足りない日常。マーサからは「姉妹妻」を持つことを勧められます。姉妹妻は結婚して子どもの居る妻同士が、契を交わしてお互いの心の本当の理解者になるというもの。しかし、家での暮らしでまったく出会いのないアニス、マーサから風呂屋に行くよう進言されます。

女性が表に出ず、肌を隠さねばならないということでムスリム圏に入っていることを感じさせますね。女性にとって、裸になって何でも話せる風呂屋が憩いの場。風呂屋に行きたいというアニスに頼まれ、すぐに承知してしまう夫。妻に惚れまくってますね。風呂屋では、いろいろな年齢・体型・性格の女性が山ほど描かれます。

さりげなくスミス達の居る男性風呂も。トルコの風呂といえば、おっさんにゴシゴシやられるやつですね。私がイスタンブールに行ったときは、女性もゴシゴシやってもらえるみたいでしたが。

風呂屋に通い始めたアニスは、自分とまったく違う体型のシーリーンに惹かれます。子どもを産んだらこうなってしまったというシーリーンでしたが、アニスは子どもを産んでも細いまま。授乳してませんしね。出会ったばかりですが、お互いのことを話し合い姉妹妻になることを決める2人。姉妹妻って、結婚式みたいに儀式があるんですね。女性だけの姉妹妻となる儀式は「生涯の友とすることを誓います」という言葉で結び。

うまく行くかと思われた2人でしたが、シーリーンの夫が病で無くなってしまいます。結納金も残っておらず、大黒柱が亡くなりシーリーンの家は困窮。シーリーンを助けるためのアニスの提案は、シーリーンを夫の第2夫人にするというもの。それを聞いた夫はショックを受けます。夫がアニス以外の妻を持たなかったのは、アニスが少しでも嫌がることをしたくなかったから。愛されてますね、そんなアニスの頼みを断れるはずもなく。

一連のできごとで、「夫に愛されている」ということが本当に幸せであること再確認するアニス。結局アニスと会うことはありませんでしたが、スミスは次の目的地に向けて旅立って行きます。

番外編はカルルク母が熱を出すエピソード。このマンガは仲良し夫婦しか出て来ませんね。次巻予告で「パリヤ」編であることが明らかになっています。アミルとアゼル達がその後どうなったのか気になるところ。

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