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監視官狡噛慎也 / 斎夏生 / 後藤みどり(2)、ハイパーオーツアレルギーを引き起こす呪いの臓器の謎を追ってシビュラの支配が及ばない特区へ

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初回限定版 PSYCHO-PASS サイコパス 監視官 狡噛慎也 2 (BLADE COMICS SP)

踊る大捜査線」の本広克行監督が総監督を努め、「家庭教師ヒットマンREBORN!」の天野明先生がキャラクターデザインを担当しているアニメ「PSYCHO-PASS サイコパス」。アニメでの主人公、狡噛慎也の過去を描きます。

高齢者介護施設で発見された刻印のある臓器の謎を追います。なかなかにサスペンスフルな脚本。

  1. 高齢者介護施設で患者の臓器を人口臓器に置き換える手術を実施するときに、その患者の臓器から謎の焼印を発見

  2. 同じ病院で亡くなった人の遺骨が持ち去られていることから、葬儀会社を捜査

  3. 葬儀の担当者は「オレは喰っていない」と発言した後、対象判定が脅威に変更され執行官により射殺

  4. その介護施設で、測ったように2週間おきに死者が発生していることから、病院関係者に対象を絞っておとり捜査

  5. 犯人を捕獲。しかし犯人は殺人を犯しておらず2週間に一度「遺伝子タイマー」で人が死ぬという情報を与えられていただけ。目的は臓器を持ち去って食べること

複数の患者に50年以上昔に、遺伝子タイマーと称した焼印付きの人口臓器が移植されていました。そして、その臓器をひっそりと始末させるためにハイパーオーツアレルギーを持つ病院職員や葬儀会社職員に、臓器を食べさせていたようですが、目的・背景がまだまだ見えてきていません。

2巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)

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狡噛たちのもとに新たな死亡事件が舞い込みます。「養護特別区画」と呼ばれる高齢者施設で起こったある老人の毒殺。この区画に収容されている高齢者は、そのほとんどがお金持ちや権力者ばかりであり、シビュラシステム導入後には色相が濁っていると判定される人たちでした。シビュラシステム導入時に、一斉処罰するのは忍びないので、先の短い高齢者達をそれなりの待遇で隔離したというわけ。しかし、医療技術の発達により、その区画の高齢者たちは思いのほか、長生きしています。そして、その区画にはシビュラシステムの監視が及んでいません。

殺された老人である磯城(しき)は、1巻でハイパーオーツアレルギーとして登場していた病院職員の倉井と繋がりがありました。磯城は、その財力を生かして、孤児たちを引き取って育てていました。倉井もその一人、そして他にも2人の男性を育てています。3人の共通点は、ハイパーオーツアレルギーを持っている、ということ。

そして、捜査が進むと磯城自身もハイパーオーツアレルギーで死亡していたことがわかります。さらに、手術歴のないはずの倉井や2人の男性には、焼印のある人口臓器が移植されていました。この臓器がハイパーオーツアレルギーの原因。焼印のある臓器は、すべて同じものではなくIDによってハイパーオーツアレルギーや特定の時間になると死亡するタイマー機能が備わっていると言った種類があることが判明します。

50年以上前のそれらの臓器移植に関わっていた加藤医師とは未だ接触できません。かれら孤児たちは、この臓器について「呪いの臓器」と呼ばれていたものであることだけは知っていました。ハイパーオーツを食べると死んでしまう以上、特別区画から出て暮らすのは至難の業。

謎が広がる2巻でしたが、物語の背景にある磯城と繋がりのある老人たちの会話からは、シビュラシステム導入時に何らかのいざこざがあったことを感じさせます。地下に広大な病院や天然の作物を栽培している特区の闇は深そうですが、その存在を知らない監視官の狡噛は知識なさすぎですね。ありきたりな「政府の陰謀だった」みたいな結末はやめてほしいところ。ハイパーオーツは、本編で開発者が出てきていたので、発明されてせいぜい数十年のはずですけど、矛盾なく説明されるのかな。

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