「ひきだしにテラリウム」は九井諒子先生の短篇集、第17回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞です。九井先生の短篇集を読むのは「竜の学校は山の上」「竜のかわいい七つの子」に続いて3作目です。出版されている短篇集はこの3作だけですが。
テラリウムは、動植物を水槽のような小さなガラス箱の中で飼育することですね。この短篇集、なんと話が33個も収められています。ショートショートであっと驚くオチまでつけるところは私が神として崇めている星新一先生のようです。全ての話で高いクオリティを保っているところが素晴らしい。
あらすじと感想(ネタバレ注意)
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33話もある上に、あらすじがネタバレそのものなんで感想になりますが、やっぱりSFっぽい話の展開がすごくうまい。「すれ違わない」「恋人カタログ」「遺恨を残す」「未来人」といった話。
マンガであることを活かして、ちょっとシュールな描写が笑える「すごいお金持ち」も良かったです。
あと注目すべきは話によってガラッと絵柄を変えて描き込んでくるところ。人物の顔にそんなに力が入っていないのはいつもどおり。
私の拙い文章力でこの作品の魅力は伝えられそうにないですが、ぜひともみんなに読んで欲しい一冊。
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