古味慎也先生のEX-ARMを紹介しようと思ったんですが、その前に同一キャラクターが出てくる前作のEX-VITAの感想を。EX-ARMとEX-VITAはパラレルワールドで、キャラクターをそのままに新たな世界観で展開されるのが新作EX-ARM。
EX-VITAのキャラクター紹介
キャラ名 | 説明 |
---|---|
上園美波 | 考えるより先に体が動く直感型の警察官、アルマとコンビを組む |
アルマ | 学習発展型アンドロイドのプロトタイプ、美波とコンビを組む。いつでもクール(当たり前) |
この2人がキャラ設定そのままに次作でも続投。古味先生の最初の読み切りもこの2人が主人公でした。
あらすじと感想(ネタバレ注意)
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EX-VITAの世界を支えているのはAGS(Anti Gravity System)という反重力装置。物語中のほとんどの機械に組み込まれ、エネルギーやアクチュエータの役割を果たしています。もうひとつはアンドロイド。人間と見紛うほど精巧なアンドロイドが社会に溶け込んでいます。アンドロイドはロボット3原則、
人間を傷つけてはならない
命令に服従する
自分自身を守る
を忠実に実行する、はずなんですけどそうじゃなくなるというお約束の展開があります。基本的には刑事事件を解決していくという展開なんですが、裏に見え隠れする社会を混乱に陥れようとするテロ勢力。
AGSの根幹をなす希少な鉱石ケイベリットを産出する国の王族が日本を訪れた時のボディガードを任命された美波とアルマに襲いかかるテロ勢力。AGSを無効化する「聖水」と呼ぶ特殊樹脂溶液を使用してきて、アンナの動きが封じられ、銃も使い物にならなくなります。ここで活躍するのが美波が愛用していた旧式のリボルバー銃と持ち前の運動神経。事件を無事解決します。
アンドロイドによる殺人事件が起こり、裏に見えてくるアンドロイドの3原則をハッキングで書き換える技術の存在が明らかになったり。それを行なっているのがアルマの前に作られた同型アンドロイドのNo.3。アンナの修理でアンドロイドの研究所を訪れた時にNo.3が襲いかかってきます。No.3の狙いは全てのアンドロイドに仕掛けられたAIを強制操作するためのバックドア。
中東の紛争解決のために派遣され、行方不明になったはずのNo.3との戦いがメインになってきて、そのNo.3に裏から指示を出す勢力がテロ勢力に聖水などの技術供与を行なっていたことが少しずつわかってきます。
学習発展型アンドロイドということで、少しずつ人間らしい感情を学習していくアルマとNo.3。アルマと美波の2人が解決していった事件が最期につながったのはケイベリット最高評議会という表向きはIT企業で、希少鉱物ケイベリットの世界的流通をコントロールするシンジケート。AIを操作するバックドアが敵の手に落ちてアルマが操られますが、美波とNo.3ことクロマ(髪が黒いアルマということで美波が命名)の2人で本拠地に侵入。アルマとの戦いとラスボスとの戦いを経て事件を解決。とここまでが大まかなあらすじ。
2巻で完結ですが、なかなかにストーリーは密度が濃く、絵がとても綺麗。タイトルにあるVITAは人間とアンドロイドの境界線を指しているみたいですが、それほど出て来なかったり。
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