虫の能力を持つ少女達が戦うマンガ。主人公のアリスは蜘蛛の能力を使って細い糸と極限まで集中した時にすべての動きをスローで捉える能力を武器に戦います。
カメラですべての戦いを監視して学園を支配している黒川沙羅でしたが、実は倉本の傀儡の兵隊蟻。ただの巨乳なお姉さんじゃありませんでした。唾液で相手を意のままに操る軍隊蟻の女王としての力。
倉本の計画とは「蜘蛛狩り」を起点とした、軍隊の大量生産と虐殺。学校全体を支配下においた後、すべての軍隊蟻を街に放とうとしていました。そして、アリスもまたその唾液で支配下に置こうとします。ゲジとゴキブリを人質に取られ、目の前で倉本と愛し合えと黒川に命令されるアリス。倉本の悪意に気付いていません。
13巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)
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倉本との唾液交換により意識を失うアリス、と見せかけて次の瞬間には攻撃するために飛び掛かります。瞳の色も変わっておらず操られていません。しかし、大量の軍隊蟻に取り押さえられて、すぐに身動きが取れなくなります。アリスにいつ倉本の正体に気付いたのか尋ねると、「最初から」という返答。最初から倉本を守るため、辿るためだけに糸をつけていて、その意図を通じて黒川との会話が筒抜けでした。
罠と知りつつここまで来たのは、倉本に仕込んだ糸に命令を与えるため。アリスの一声で首が締まる仕掛けになっていました。倉本が軍隊蟻に「殺せ」と命令を発した瞬間に、仕掛けが作動して首が締まり、軍隊蟻たちが統制を失って倒れこみます。アリスが起き上がったときには、夢遊病のようにワラワラと動く軍隊蟻たち。
そして、屋上にてラスボスの雀蜂と対面。雀蜂はやはりアリスの父親でした。アリスと母親の写真が入ったロケットを持っていましたからね。そして、「組織」とアリスの出生について語り始めます。
郵便局の配送局で働く戸川仁と、暗殺者としての脚長蜂という2つの顔を持つ男。そんな脚長蜂の前に現れたのは、前閣僚の国会議員。高級料亭に呼び出され、異様な雰囲気の中で「雀蜂」の後継者になるよう言い渡されます。その議員が「雀蜂」として組織をまとめていました。ただし、ボスは別にいる様子。
名前も何もない組織ですが、世界規模の組織であることが語られます。その目的は人工削減、多すぎる人間の数を調節すること。雀蜂に選ばれたのは、例のアリスも持つ先天性集中力過剰の能力を持つため。そして、そのとき付き合っていた彼女を捨て雀蜂として、組織を束ねて生きていく人生を歩むことに。雀蜂になった瞬間からボスの意識に支配された、と語るシーンが気になるところ。
そこまで話したうえで、「自分は完全にボスの支配下にある」と語り父子であろうとも、アリスを完全に殺しにかかる雀蜂。蜘蛛の糸は相手には通用しません。同じ集中力を持ち、糸を針で射貫いて無効化するほどの圧倒的技術の前にぼろぼろになるアリス。
最後は一本の糸とその先につけたナイフにすべての感覚をゆだねて、ファングという上空からの刺突で相手の腕・肩を貫通する攻撃で一矢報いたところで終わります。
長かったアリスの命を巡る戦いも最終盤になっていますね。この巻で新たに出てきた伏線で気になるのは、雀蜂が語る「ボスの意識」。前代雀蜂がその座を譲ったときに自ら死を選ぶほどの精神支配力。虫なのかどうかすら定かではない上に、新たにキャラが登場するんでしょうか。これまで出てきたキャラの誰かがボスって展開は女王蟻で使っちゃったんでなさそう。
アラクニド 13巻 (デジタル版ガンガンコミックスJOKER)
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