「のだめカンタービレ」の二ノ宮知子先生が描く、オーバークロックというPCを規格を超えて動作させることに執念を掛ける人たちのマンガ。ジャンプ改が休刊になりましたが、ヤングジャンプに移籍して連載が続いています。
ベテランのオーバークロッカー庄野さんと日本代表としてペアで世界大会に出場することになった奏。会場となった上海では、前日参加者たちによる乱痴気騒ぎが繰り広げられ、フラフラのまま大会が始まります。大会が始まるとさすがに強豪だけあってみんな顔が真剣に。ところが、奏がペアを組む庄野さんはこの大会で使われているベンチマークソフトが2Dではなく3Dということで、マシンを出したらお役御免とばかりに寝ちゃいます。
7巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)
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変人ぞろいの世界大会、各国持ち味を出してきます。3Dならではの「エフェクト」などのうんちくも出てくるんですが、面白いのは各国のダメっぷり。イギリスは液体窒素の器にスコッチを入れちゃいますし、アメリカは外からの助言をもらっちゃって失格。トップに立ったのはデンマークで、それを追う香港。
1位デンマークのアランとフィンは2人とも同じパソコンショップで働いているようですが、フィンはアランに片思いしていますね。しかし思われているアランの方は彼女持ち。そして会場には、その彼女も来ていて栄養ドリンクを差し入れます。上海で調達した怪しい栄養ドリンク(に見せかけた下剤)を飲んで腹の調子を崩すフィン。彼女はフィンの気持ちに気付いていて、嫉妬なのか海外に行ってほしくないのか妨害してきます。
1人で踏ん張る奏はというと、途中から自分のペースに庄野さんを嵌めていってどんどんスコアを上げていきます。うまいこと庄野さんをこき使う奏。しかし、今一歩スコアが伸びません。と、ここで庄野さんからアドバイス。温度計に頼りすぎるな、といいます。液体窒素で冷却しながら温度に気を配るというのは基本ですが、温度計のセンサは表示に反映されるまでにラグがあり、必ずしも正しい温度を現しているわけではありません。
最後に逆転をかけて、ギリギリの戦いになるんですが、ここで奏のぶっとんだ音感が活かされます。温度計を落としてしまうも、ボード横の液体窒素を注ぐ容器の冷却時の収縮音から温度を感じ取り、ワールドレコードをたたき出してデンマークを抜いて優勝。
祝勝会では相変わらずタクシーでわけのわからない飲み屋に連れていかれるんですが、翌日奏にはメーカーからの誘いが。GPUやグラボのメーカーが大会のスポンサーになっていて、オーバークロッカー達を採用したりするんですね。もちろん参加者たちの目的も優勝と、メーカーに採用されること。ミケに勝ってハナを救いたい奏は、その申し出を断ります。ミケと同じ土俵でオーバークロック勝負をするため。
日本に帰ると、ミケの家にはハナの婚約者ぼっさんの姿が。上海でオーバークロックを見て何か思うことがあったようです。これは奏&ハナ、ミケ&ぼっさんの戦いになっちゃったりするんでしょうか。
後書きはさらりとなかなか面白い。本編のタクシーで全く違う飲み屋に連れていかれたエピソードや、酔って大会に参加していたイギリスのエピソードは事実!。マンガ用にひねり出したネタじゃなかったんですね。
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