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11月4日はインデックス投資家を食い物にする大きなチャンス、ウォール街のランダム・ウォーカーに書いてない話

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ウォール街のランダム・ウォーカー <原著第10版>―株式投資の不滅の真理

2015年も粛々と投資活動を続けているところですが、11月4日は個人投資家がインデックス投資家を食い物にするチャンスです。

「ウォール街のランダム・ウォーカー」はインデックス投資の優位性を、理論的にわかりやすく説明するこれ以上ない良書ですが、嘘(は言い過ぎかも)もありますし、インデックス投資の弱点も書かれていません。インデックス投資の利点は、

  1. 市場の平均を取ることができるので、何も考えなくても一般投資家がプロ達の「平均」の成績を叩き出せる

  2. アクティブ投資はインデックス投資に比べて手数料が高い

という2点に集約されます。特に1.の利点の凄さがあまり周知されていません。一口に平均といいますが、実際に株式投資の世界では大雑把に2割(少ないことのたとえ)の勝ち組と8割の負け組に分かれて、少数が大勝ちする確率分布のゲームが展開されています。平均値(中央値ではない)を出せる人というのは、必ず上位に位置します。さらに、大半がインデックス投資に劣るにもかかわらず、大半のアクティブ投資用ファンドは手数料がインデックス投資よりも高くて、情弱な人たちをはめ込むツールになっています。

そんなインデックス投資ですが、弱点がないわけじゃありません。どんな銘柄もとりあえず組み入れておく、という部分が大きな歪みを生み出します。特に11月4日の郵政関連3社の上々みたいなイベントではね。日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命の3社は親子上場で金調達額が1兆数千億円に及びます。これはチャンス!。といってもこの3社の株には手を出してはいけません

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インデックス投資だから3社の株を組み入れる→買っておけばTOPIX連動のインデックス投資が組み入れてくれる、という部分は正しいんですが個人投資家が注目すべきは、他の銘柄。これだけ巨額の上場ともなれば、インデックスを構成する他の銘柄に影響することは必至。買いたくないなと思っても組み入れなければならないということは、他の銘柄を価格によらず強制的に手放すことにほかなりません。効率的でない売りですね。ここを狙って買い上げるコバンザメ投資にチャンスが有りそうです。

私が具体的に監視しようと思っているのは、郵政株と同一カテゴリになりそうな金融・保険株。大儲けは狙いませんが、サヤを抜きに行きます。

インデックス投資家が過去に最も痛手を被ったのは15年前の「2000年4月17日」。その時点では、私は投資をするような年齢でもなければ、資産もありませんでしたが何が起こったのかは知っています。日経平均の30銘柄入れ替えが発表され、インデックスがそれらの銘柄を組み入れることを見越してすぐさま高騰。値嵩株状態になったそれら30銘柄を組み入れざるを得ず、他の195銘柄を強制的に売るハメになりました。証券会社の自己売買部門では業界合計で2000億円以上の儲けが出たとか。日経平均に投資するインデックス投資家が2000億円の損をそのまま被ったわけですね。

今回の郵政株上場でも、投資銀行の自己売買部門が同じようなことをしてくる可能性はあるので、価格が全部織り込み済みかも知れません。投資はくれぐれも自己責任でお願いいたします。フリーランチはありませんからね。

ちなみに私自身はインデックス投資家で、ETFが最高にクールな投資ツールだと考えているゴミ投資家でもあります。海外ETFに比べると、日本の株価インデックスは碌なものがない*1んですよね。少しでも日本の投資環境が良くなることを願って、インデックス投資家を食い物にすることとします。

ウォール街のランダム・ウォーカー <原著第10版>―株式投資の不滅の真理

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*1:特にJPX400は本当にダメ。ROEを重要視してるみたいですが、本当に投資すべきは「ROEが高い銘柄ではなく、これからROEが高くなる銘柄」ですからね。

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