ダーウィンズゲーム / FLIPFLOPs(8)、エイスを壊滅に追い込むサンセットレーベンズ、異能に目覚めるスズネ

異能(シギル)という力を与えられたプレイヤー達がポイントを奪い合うダーウィンズゲーム。

巨大な勢力を誇るクランであるエイスのリーダー王(ワン)は、宝探しゲームでのカナメに負わされた屈辱を晴らすために強硬手段に出てきます。カナメのクラスメイトである篠塚ヒロを拉致し、傷めつけた写真とカナメへのメッセージをネット上に公開。

写真を解析してエイスの潜伏先を突き止め、拉致されているヒロにシュカの鎖でこっそりとスマホを届けます。異能に目覚めたヒロがサイコキネシスで王に対抗しますが、バラバラにされて殺されてしまいます。それを見て何かのスイッチが入るカナメ。

8巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)

ヒロを殺され、暗い表情になったカナメはプランBで行くと話し、王の部下を次々射殺していきます。

「こいつらは人間なんかじゃねえ」「これは誰かがやらなきゃいけないゴミ掃除だ」

部下を次々に殺された王がキレて、異能「虚空の王(ベルゼブブ)」を使って一瞬で背後に瞬間移動してきますが、カナメの読み通りで、ワンパターンとディスられ、シュカの鎖の餌食になります。

シュカに傷を負わされた王は、その場から離脱したシュカを追いかけます。カナメとリュウジは残党を次々に殺していきます。

シュカと王の戦いで明らかになる王の異能は、

瞬間移動(射程数10m)
空間切断(射程1m)
射程内の相手と自分の位置の入れ替え

の3つ、連続では使えないのが弱点。でしたが、すでに解析屋によって全部シュカも把握済み。細い糸を張り巡らせた倉庫におびき寄せて、王が瞬間移動するたびに腕や足をワイヤーの罠で切り裂きます。シュカの異能「荊棘の女王」の正体は鎖を操るのではなく、糸状の構造体を自在に操ること。固定した糸を微細振動させて触れるだけで斬れるワイヤーに変えることもできます。

追い詰められた王は瞬間移動で逃げ出しますが、逃げた先でカナメに銃を突きつけられます。王が負けを認めるとポイント移動ではなく、王のクランメンバー全員の消滅が始まります。カナメはリング探しに勝利した見返りに、Dゲーム運営から「勝者総取り」という特権をもらっていました。その権利で王のクランのすべてを奪います。

その後、サンセットレーベンズは、王が治めていたシブヤエリアであらゆるDゲームを禁止するメッセージを全プレイヤーに発信します。ダンジョウクラブとの同盟もあり、東京一帯でDゲームの被害者が発生しなくなります。

注目されたサンセットレーベンズはメンバーの情報も分析されているみたいで、シュカ・レイン・リュウジの個人情報も明らかになります。シュカは狩野朱歌16歳、レインは柏木鈴音13歳、リュウジは前坂隆二21歳。能力もリュウジ以外は知られている様子。

Dゲームが禁止された東京で、各プレイヤーがポイントを稼ぐために取り始めた行動が「養殖」。一般人を巧妙に騙してDゲームをインストールさせて、プレイヤーになった瞬間に狩るポイント稼ぎ。ヒイラギの娘のスズネがそのターゲットになります。

大金を残していなくなった父の手掛かりを求めて、レインから父が命を賭けたゲームに参加していたことまで聞き出したところで、担当の女医からDゲームに招待されます。すぐさま襲い掛かってくる女医アマガサ。異能「万能薬(アスクレピオス)」により、あらゆる化学物質を合成する能力でスズネの命を狙います。といってもただ殺すのではなく、じわじわと追い詰めて殺そうとする快楽殺人鬼。時間をかけていたぶろうとしてきたことで、スズネにもチャンスがあるかと思われましたが、弱っている心臓もあり動けなくなったところで毒を打ち込まれて倒れます。

完全に死んだかに見えたところでスズネの異能が発動。蘇ってアマガサに襲い掛かります。いままでのパターンとはちょっと違う異能で、肉体の一部が猛獣と化しています。

この戦いの後、スズネはサンセットレーベンズに加わるんでしょうね。関東エリアでは敵なしのカナメにこの後どんな敵が現れるのかな。運営の指令で動く処刑人の存在も明らかになりましたけど、どう進んでいくのか想像がつかず気になるところ。