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人狼ゲーム / 川上亮 / 小独活(1)(2)(3)、あらすじと感想(ネタバレ注意)

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人狼ゲーム 3 (バンブーコミックス)

川上亮先生原作の「人狼ゲーム」を小独活先生がマンガ化。「汝は人狼なりや?」というゲームを下敷きにした生死を賭けた戦いに高校生たちが挑みます。2013年に映画化もされました。映画はそれなりに人気だったようで、2作目「ビーストサイド」と3作目「クレイジーフォックス」と続編も。クレイジーフォックスは2015年12月5日に公開が始まったばかり。

映画よりも小説よりも、私はマンガが物語に入りやすいのでどんなものかとマンガ版を手に取りました。

人狼ゲームのルール

このマンガの人狼ゲームは以下のルールに則って展開されます。

  1. 住人の構成は2人の「人狼」とそれ以外の村人

  2. 住人は深夜0時から6時まで割り当てられた部屋に居なければならない。人狼だけが、夜に部屋を出て住人の誰かを殺害する

  3. 20時に公開投票で人狼だと思われる人物を決定し、住人たちで処刑する

  4. 村人の中には「預言者」がおり、毎晩他の住人1人の正体を知ることができる

  5. 「人狼」を2人とも処刑できれば「村人」の勝利。「村人」を皆殺しに出来れば「人狼」の勝利

この2.と3.の部分の殺害と処刑が本当の殺人になっていて、勝利条件5.はもはや意味をなしてません。本来の「汝は人狼なりや?」のゲーム性を考えると、自分が犠牲になっても最終的に村人または人狼側が勝利すれば犠牲になった人物も含めて勝者になるはずなんですが。この部分が物語を面白くしてるとも言えますし、「汝は人狼なりや?」を知る人からすればプレイヤーの行動が拙く見えてしまうところでもありますね。シンプルに霊媒師も狩人も狂人もいない預言者のみの役割構成。

キャラクター紹介

みんな同じ北摂高校の生徒たち。顔見知りだったり、恨みがあったり。

キャラ名 説明
仁科愛梨 主人公の2年生
猪瀬尚子 2年生
多田友宏 2年生
井上真理恵 2年生、このみの姉
井上このみ 1年生、真理恵の妹
下林勇平 1年生
町村誠一郎 3年生
川崎文隆 3年生
稲葉瞳 3年生
藤木毅 3年生

あらすじと感想(ネタバレ注意)

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ある夜、何者かに拉致された仁科愛梨が目を覚ますと、そこには同じ北摂高校の生徒が自分も合わせて10人居ました。全員の金属製の首輪が付けられ、自力では外すことができません。全員が状況を飲み込めない中、唐突にスピーカーから人狼ゲームの開催を告げる声が流れます。そこで、上述の人狼ゲームのルールが説明されます。さらに勝者には賞金1億円が支払われるとも。椅子の裏には各々の役割が書かれたカードが張り付けられていて、愛梨は「村人」でした。二人いる人狼については、

人狼はこのゲームのスペシャリストです。村人は心して取りかかってください

という説明がなされます。この説明が最後にじわじわ聞いてきます。

最初の死亡者は猪瀬尚子。説明の後で、強制参加に納得がいかないという事で辞退を申し出ると、首輪に締め上げられてクビが切断されるという凄惨な場面が展開されます。何もわからない中、1回目の投票でヤンキー風で何をするかわからないからという理由で藤木毅を殺そうと呼びかけた川崎文隆が全員のヘイトを集めて処刑されます。その夜、人狼によって殺害されたのは下林勇平。これで初日を終えて残り7人。

人狼以外がビギナー参加者ばかりだからか、参加者の各部屋にあるモニターには、何らかの形でお互い恨みを持った関係であることを暴露する映像が流されます。下林を恨んでいた愛梨に疑いの目が向けられ、そこで愛梨をかばった多田友宏とはただならぬ関係に。

2回目の投票でようやく「汝は人狼なりや?」っぽい展開となります。井上真理恵藤木毅の2人がそれぞれ自分こそが預言者であると主張。日頃の行いからか、真理恵の意見が受け入れられ、人狼と断定された町村誠一郎が処刑されます。その日の夜、人狼に殺害されたのは稲葉瞳

さらに真理恵は、藤木が2人目の人狼であると断言します。藤木を処刑すれば2人目の人狼が死んでゲーム終了かと安堵の空気が漂う中、違和感を覚える愛梨。愛梨は最初の投票にさかのぼって推理を開始します。誰が誰に入れるかわからない1回目の投票で町村が投票していたのは藤木。お互い人狼であることを知っているはずの2人ならありえない選択でした。みんなに疑われている藤木がシロなら必然的に真理恵が人狼という事になります。愛梨からこの推理をつきつけられた妹のこのみは最初は受け入れられない態度を見せますが、最終的に全員が納得して真理恵を処刑。その日の夜に殺害されたのは、預言者であることが確定していた藤木でした。

残ったのは仁科愛梨、多田友宏、井上このみの3人。内訳はもちろん村人2人に人狼1人。多田はこのみに投票すると言い、このみは多田に投票すると言います。勝敗を決める選択が愛梨の手に転がり込みます。投票で愛梨が選んだのは多田。絶対に自分に投票しない羊として愛梨を選び、愛梨を疑っていた下林が最初に殺されていたことが決め手でした。

多田が死ぬと「村人」側の勝利であることを告げるアナウンスが流れ、さらに前半戦は終了と告げられます。ここで場面が暗転し、愛梨が目を覚ますとあの再び人狼ゲームの最初の10人が目覚めるシーンに。まったく同じ説明がなされ、

人狼はこのゲームのスペシャリストです。村人は心して取りかかってください

という説明も。確かにスペシャリストですね。愛梨の椅子にあったのはもちろん人狼を示すカード。無言でアイコンタクトを交わす愛梨とこのみ、というところで物語は終わります。生き残りたいという参加者の心理描写との絡みが巧みで面白いんですが、シンプルに「汝は人狼なりや?」としてみるとちょっと詰めが甘くてゲーム性が弱く見えちゃうのが残念ですね。ただ、映画にした時は、その演技でもって盛り上がりそうではあります。続編はマンガ化されていないようですが、小説の方を読んでみようかな。

人狼ゲーム 1 (バンブーコミックス)

人狼ゲーム 1 (バンブーコミックス)

人狼ゲーム(1) (バンブーコミックス)

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人狼ゲーム 2 (バンブーコミックス)

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人狼ゲーム 3 (バンブーコミックス)

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人狼ゲーム コミック 全3巻完結セット (バンブーコミックス)

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