このブログで紹介できていないマンガはたくさんありますが、紹介する気になれない、続きを読もうと思わないマンガを独断と偏見でランキングを付けて紹介します。単に面白かったマンガを並べた、という訳ではなく、最初は面白いと思って読み進めるも途中で続きを読む気を無くしてしまったマンガたち。よりすぐりで10本選んで順位をつけてみました。
第10位「島耕作シリーズ」
- 作者: 弘兼憲史
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2016/05/23
- メディア: Kindle版
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読み始めたころは、単純に面白いと感じていたんですが、年齢を重ねると徐々に感覚が変わってきました。時代錯誤で昭和なオッサンの理想を描いているのについていけなくなってしまいました。家庭を顧みず、社内政治でできるところを見せつけて、最後は美女とベッドインというプロット。
とまあここまでがよくある批判でしょうけど、私が続きを読む気を無くしたのは、島耕作を読んでにやにやしているオッサン(←ひょっとしたら未来の自分)を最高に気持ち悪く感じたからです。理屈じゃありませんでした。
第9位「銀のスプーン」
- 作者: 小沢真理
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2016/05/27
- メディア: Kindle版
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主人公の高校生律が、母親が病気になったことをきっかけに弟と妹のために料理をふるまうマンガ。最初は不器用なんですが、ちょっとずつ上達していき、めきめきと腕を上げていきます。
最初はすごくよかったんですが、何故かストーリーに昼ドラ展開を次々ぶちこんでくるようになってしまいます。律が実は養子だった、くらいまではよかったんですが、ネグレクトされていた律の実の弟を引き取ったあたりから壊れていきます。幼い路加を、あそこまでいじめる展開が必要とは思えません。
第8位「絢爛たるグランドセーヌ」
絢爛たるグランドセーヌ 6 (チャンピオンREDコミックス)
- 作者: Cuvie
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 2016/05/20
- メディア: Kindle版
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Cuvie先生のバレエマンガ。面白くなくなったから続きを読む気を無くしたわけではありません。ただただ、親目線で見てしまって辛くなる。
主人公の奏は、自分が見た演技に感情移入してすぐに自分のものにできる稀有な才能を持ち、練習にも真摯に取り組むのですごく好感が持てるんですが、残念ながら一般的な中流家庭。バレエダンサーになれるのはほんの一握りの才能の持ち主とあって、娘の夢のためとはいえレッスン代を工面するのに苦労する両親を見ていると辛すぎるのです。
5巻では、同じ教室に通う翔子が、親の反対にあいつつもそれを乗り越えるところが描かれるんですが、バレエを続けて勉強の成績が下がってきたとあったら、親は気が気じゃありません。
第7位「東京タラレバ娘」
- 作者: 東村アキコ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2016/05/13
- メディア: Kindle版
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2020年の東京オリンピックまでには結婚した30代女性の悲哀を描くマンガ。読む人の性別や世代によって感想は様々なようです。5巻まで読んでいました。結婚できない女性にありがちなエピソードを詰め込んでいて楽しく読んでいたんですが、話が続くにつれて主人公3人組の人間離れした思考回路についていけなくなりました。
3人の目的は「幸せになりたい」「結婚したい」というもの。婚活パーティに行ってもロクな男がいないとか、好きになった男だけどどうも違和感があるとかで歯車が狂っているだけならまだしも、不倫したり彼女持ちのバンドマンに走ったりと、真逆にアクセルを踏んでいってます。最後は避妊してなくてバンドマンの子を妊娠したかのような描写が。1つ1つはありうるのかもしれませんが、こうまで重ねてくると3人がサイコパスにしか見えません。
第6位「ベルセルク」
- 作者: 三浦建太郎
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2016/06/24
- メディア: コミック
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なんといっても大きかったのは、34巻までに描かれたグリフィスとガニシュカ帝の戦いを契機として、世界がファンタジー全開になってしまったこと。
ベヘリットに選ばれた強い思いを持つ人だけが化け物に変わる世界だったんですが、人魚や妖精、魔法なんでもありの世界になってしまって、ガッツの標的であるゴッドハンドは未だ誰も倒されておらず。
ひたすらに伏線を広げ続けて、別世界になってしまって、たぶんもう終わらないので読む気を無くしてしまいました。せめてガイバーみたいに作者の強い終わらせる決意があればよかったんですが、宗でもなさそうです。
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第5位「銀のニーナ」
- 作者: イトカツ
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2016/04/15
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「よつばと」や「ふらいんぐうぃっち」のようなほのぼのとしたマンガ。フィンランドから来た姪のニーナとの軽井沢での生活を描きます。四季折々のイベントが丁寧に描かれていて、好感の持てるマンガでした。
なぜか7巻後半、8巻あたりから作画がゲシュタルト崩壊を起こしてきます。もともと人間は丸い顔と直線で構成された体でシンプルに描かれていたんですが、明らかにバランスが狂っていってます。見ていておかしな気分になってきます。1巻のころの絵柄に戻してほしい。
第4位「ファイブスター物語」
- 作者: 永野護
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
- 発売日: 2015/08/08
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1986年から連載が始まった長編SF。4つの恒星のあるジョーカー太陽星団を舞台に、数千年に及ぶ光と影の歴史が描かれます。なんと言っても特徴的なのは、すでに歴史年表が明らかにされていること。その歴史に沿う形で、登場人物の生き様が描かれます。
2004年まで何度か休載を挟みつつ続いていたんですが、そこから9年間の長期休載に入ってしまいました。2013年に入ってようやく連載再開となったんですが、大幅な設定変更を経てもはや別物のマンガになってしまいました。作中で人間が操るロボットをMH(モーターヘッド)と呼んでいたんですが、これが一掃されて全部GTM(ゴティックメード)に。デザインも全く別物に。
一部設定を借りて、別の作者が続きを描きましたといっても信じられるレベル。
第3位「カイジ」
賭博堕天録カイジ ワン・ポーカー編(11) (ヤンマガKCスペシャル)
- 作者: 福本伸行
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2016/06/06
- メディア: コミック
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和也とのワン・ポーカー対決がグダグダ展開に。相手のカードのUとDがわかる上に、前の戦いで使わなかったカードが手札に残るんで、お互い安全圏で1Betか2Betばかり。
にもかかわらず、負けたら世界が終わるかのような逡巡が濃密かつ長々と描かれます。正直、もうそこいらないんですけどね。相手のイカサマをどうにかして逆手に取る、とかなら読者も想像を働かせる余地があったんですが、それもなくなってしまってもう結果だけわかればいいやって状態になっちゃいました。でも、マンガ的にカイジが死ぬことはあり得ないので、結果も勝つことはわかっている、という点でさらに萎えてしまいます。
第2位「いつかティファニーで朝食を」
- 作者: マキヒロチ
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2016/03/11
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主人公(達)にトラブル→おいしい朝食を食べて気分一掃→問題解決。というサイクルを繰り返すんですが、物語が進むにつれて朝食シーンがしょぼくなっていきます。ドラマ化して、他の連載作品も抱えて、作者が多忙になってしまったんでしょうか。
ひどいシーンだと、朝食を食べている絵がなく、食べている人の背中だけ描かれたりするところもあります。おしゃれカフェの朝食ストックが尽きたのかもしれませんが、コンビニおにぎりでほっこりなんて描かれてもやるせないだけ。
さらに9巻では、肝心の朝食の絵は全部アシスタントに描かせていたという読者からすると衝撃的なカミングアウトまで飛び出して私は撃沈しました。
第1位「ワンピース」
ONE PIECE モノクロ版 82 (ジャンプコミックスDIGITAL)
- 作者: 尾田栄一郎
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2016/08/04
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私の中で続きを読む気がしないマンガ、堂々1位は国民的海賊マンガのワンピース。学生時代までは好きだったんですよね。社会人になって感じたのは、ルフィが無計画すぎてイラつく、ということです。終わる気配がなく世界が広がっていくのが嫌とも言えます。
「海賊王に、オレはなる!」っていやいいんですよ、いつでもなっちゃって。ただあんまりにも無計画すぎやしません?「七部海」「四皇」「世界政府」、あとどんだけぶっとばさないといけないんですかかね。海賊王ってこいつらみんな倒せばなれるんでしょうか。
横文字でいうところのロードマップやマイルストーンを示してほしいですね。社会人的には。
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