ヤングマガジンで連載している「僕たちがやりました」。
主人公のトビオたちが通う凡下高の隣にあるガラの悪い矢波高にいたずらで爆弾を仕掛けたら、プロパンガスに引火してしまって予想だにしない大爆発が起こり、6人もの矢波高生が亡くなります。
爆弾を用意したパイセンは警察に捕まり、トビオたち3人はそれぞれパイセンからもらった金を持って逃亡生活となりますが、パイセンにそっくりな風貌の男が自首してきて、パイセンは釈放されて出てきます。
5巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)
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品川駅に伊佐美を呼び出したマル。片道切符で熱海のリゾートマンションに行くと言い、下剤入りの弁当を食わせて、かばんから金を抜き出す完璧な計画を実行しますが、ドメインガールにそっくりな観光客風の外人のお姉さんに睡眠薬を盛られて2人とも眠ってしまい、逆に有り金を全部取られてしまいます。
マルが金を盗もうとしていたことをしった伊佐美が、マルをボコボコにしているところで逆転満塁ホームランとなるニュースが飛び込んできます。真犯人の男が逮捕されて、パイセンが釈放されたことが報道されました。
釈放されたパイセンは、トビオたち3人を集めて回ります。「元気出していきましょう 冤罪」*1なんて軽口をたたくパイセン。
カラオケにボーリングと相変わらずな学生ノリの享楽にふける4人。マルはトビオの金をとって風俗で豪遊、トビオは伊佐美の彼女とヤリまくりとお互い信頼関係ゼロですが、全部なかったことにして楽しみます。
「もういいじゃん助かったんだし」
「もうやめよーよ、みっともない」「俺を責めたってお金は返ってこないんだよ」
マルの心に響くセリフ。夜になると暴露大会ということで、一人ずつまだ誰にも言ってない秘密を暴露しあって、一番つまんなかった奴がまずいジュースを罰ゲームで飲むという学生乗りのゲームを始めます。
この暴露大会でパイセンが、冤罪逮捕の真相を全部ぶちまけます。真犯人として自首してきた男は、パイセンの親父が仕込んだでっち上げ。矢波高の爆破はもちろんトビオたちのせいでした。ホームレスを捕まえて金を渡して整形して自首させる、という荒業を使ったパイセンの父親は警察にも顔が利く風俗業界の首領。
ここまで話したところで、一人の警官が4人の前に出てきます。その警官は真実に辿り着いていましたが、上層部の圧力でもみ消されていました。この警官の呼びかけで、初めて4人のフルネームが明らかになります。
増渕トビオ
丸山友貴
伊佐美将
小坂秀郎(パイセン)
ついでにパイセンの父親の名前は輪島宗十郎。その警官、飯室が4人の前に姿を現したのは逮捕するためではありません。そんなことをしたら、自分が社会的に抹殺されるであろうことはわかっていました。犠牲者の写真を突きつけ、罪の意識に一生苦しめと言います。
自宅に帰ってきたトビオは、何事もなく日常を取り戻し、レンコとのわだかまりも解けていい雰囲気になりますが、罪の意識が何度もフラッシュバック。5巻の最後は、トビオがおもむろに屋上からジャンプして飛び降りたかのような描写で終わります。
セリフのセンス、享楽的な描写、続きが気になる終わり方と、巧みに作り上げられていてすごくいいですね。1巻の爆破一発ネタで終わらせずに見せ場を作ってきます。
- 作者: 金城宗幸,荒木光
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