銃夢から数えると約24年間かけて完結した銃夢Last Order、最終章の銃夢火星戦記では、現在のガリィと過去のガリィの物語が織りなされます。2巻では200年ぶりに退治するガリィとエーリカの姿がありましたが、3巻では再び1巻の続きのガリィとエーリカが登場。
マミアナという町の孤児院に預けられた陽子とエーリカ。突如、軍隊が町を襲います。なすすべなく殺されていく住人達、小柄な陽子とエーリカは地下の水路を伝って逃げます。町を襲ったのはパパガイ兵団。そのパパガイ兵団は、「町の住人は皆殺しになった、ヴァンデ兵団のしわざだ」と言います。紛争の機運を煽るためだけに犠牲になったマミアナ。
生き残った陽子とエーリカは、シドニア領に向かうことに。天蓋協会と呼ばれる火星を覆う天蓋を管理する人たちが出てきて「転移の相」を持つ子と告げます。エーリカと陽子のどちらか、あるいは両方が何やら大層な運命を背負っていることが示唆されます。
3巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)
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エーリカの家があるキューリーシュタットというコロニーに到着した3人。エーリカの過去が明らかになります。アル中で盗掘屋の父ヨハンと娼婦の母マリータのロクデナシ夫婦の子だったエーリカは虐待を受けて、左目をえぐられました。家にあるお宝をエサに強盗を手引きして、親を殺させ、家に火をつけるエーリカ。この時点ですでに狂気を帯びていました。
陽子とエーリカたちがキューリーシュタットにいるころ、火星の大領主たちが集まってエドム会議という話し合いが行われていました。火星の周囲には太陽鏡衛星という、太陽からの光を反射して火星を温める衛星が配置されていましたが、全体の温めるには力不足で、反射量の配分はエドム会議で決められていました。
その会議の場に突如現れるバロン・ムスターという男。護衛のサイボーグを無力化し、太陽鏡の反射権を要求します。全首脳にいつでも杖で起動できる毒を仕込み、自分の言い分を通すムスター。シドニア領から一切の太陽鏡の反射権を奪います。
キューリーシュタットで母親と再会する陽子。生まれてすぐサイボーグ手術を受けた病院が空襲を受けて離れ離れになってしまった親子でした。シドニア公ドルンブルク家の分家バウムブルクの子だったようです。キューリーシュタットを出たエーリカを襲う陽子を追う男たち3人組。そこにバロン・ムスター、男たちは陽子がバウムブルク家にいると知り、向かっていきます。
エーリカはバロン・ムスターに連れ去られます。バロン・ムスターの狙いは、エーリカの父が盗みだした本。バロン・ムスターの体は治療不可能な人面腫という奇病に侵されていました。エーリカの父が盗みだした本は病気を治す「不滅の秘薬」の手がかりでした。両親を燃やしたエーリカの過去を聞いたバロン・ムスターは、エーリカを悪の後継者として育てることを決めます。
バロン・ムスターのもとでナイフの修行をはじめるエーリカ。自分を人面腫に変えた者たちへ復讐を企てているバロン・ムスターの全貌はつかめませんが、陽子を引き取った家のマルキ公爵という人物と連絡を取っています。
「アレを見ていると薄気味悪くなる」「まるで本物の人間の幼児のようではないか」
というセリフが出ましたが、陽子は人間じゃない? 首から下をサイボーグ化した人間だと思われていましたが、そもそも出生から人ならざる何かだったんでしょうか。
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