夫婦合作の長編SF。20巻で完結となりました。人類を選別する恐怖のウイルスが、シドの手によってばらまかれています。
20巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)
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フレイアはシドの行動履歴を追います。4億2千万年前に着地したシドは、いつまで経っても原子生物とバクテリアばかりだった地球に、あらゆる種の原型となる動植物を造って世界にばらまきました。
その過程で恐竜が産まれ、恐竜を絶滅させた後は、ネアンデルタール人とクロマニヨン人。人類以前に地球に広がっていた種は、すべてシドに手によって造られ、データを集めるための実験台でした。タイムパラドックスに入っているような気もしますが、シドがいなければ人類は誕生していなかった、そういうことでしょうか。
シドの造った空間では、核融合炉が出力を上げてカプセルを飛ばす時間が迫っていました。イエス・マリア・アテナを保護していたカプセルでは、イエスとアテナが苦しみ始めていました。イエスとアテナをカプセルから出すと、普通の赤子としての生命活動を開始します。マリアは2人の子宮の役目を終えて、消えていきます。
融合炉による棺のタイムワープは止められず、誰かが乗る必要があるため、オーディンとイエス、フレイアとアテナはそれぞれの棺に入って過去に飛ぶことを決めます。サラやコーリング博士、リズやエドたちはこの時代に残って生き残った人たちとともに生きていくことを決断。
30年後、生き残った人たちが、なんとかインフラを維持しながら生活している姿がありました。ウイルスの影響で全員が不老になっていましたが、新しい人類は生まれなくなっていました。そんな中、17歳だというコーネリアス・ブラウンという少年がリズとエドの前に現れます。ブラウンは、ウイルスが蔓延した世界で、ロンドン博物館の地下倉庫に逃げ込んだ両親から生まれた子供でした。30年ぶりの人口増加を喜ぶ面々。
オーディンとフレイアは過去に飛ぶはずでしたが、不可能とされていた未来へとジャンプします。着いたのは30年後。4人は30年後の未来がどうなっているのかを見に行きます。
10年続いた連載でしたが、残念ながら伏線を放り出して終わってしまいました。タイムマシンが登場すると終わらせるのが難しいとは言え、なかなか厳しいですね。アテナ一筋のユダにシドがあっさり倒されたときに嫌な予感はしていましたが、先の展開での伏線回収を何も考えていなかったとは。
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