山口ミコト先生がガンガンJOKERに連載していた作品。電子書籍化されたので読みました。タイトルの通りいろんな意味で最低で面白かったです。
あらすじと感想(ネタバレ注意)
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異常に鼻の利く16歳の高校生村井雅彦が主人公。デブでオタクでどうしようもない底辺な村井のたったひとつの拠り所が、自分は「最底辺」ではないということでした。クラスで最底辺なのは、不潔でデブでいじめられている山田。
その山田に彼女ができて、自分が最底辺になることを恐れる村井ですが、5年前に死んだはずの幼馴染みである水沢遥が転校してきて村井の彼女となります。
遥の正体は化け物で、村井に「最底辺の誰か」を生け贄に捧げるよう要求します。自分と同じように化け物が彼女だった山田は、喰われて別人になります。
化け物たちが最底辺の人間を毎週水曜日に一人ずつ喰って入れ替わっていることに気づく村井。村井は臭いで化け物になったかどうかを判別できました。自分が遥に差し出した飲んだくれでDVな父も化け物に。クラスにいる化け物を金属バットで殴り殺そうとしますが、気づいたときには全員が化け物に入れ替わっていました。村井はその場から逃げ出します。
村井が姿を消し、世間では「最底辺の女子」を売りにしたアイドルグループSTH24が人気になっていました。毎週水曜日、オーディションを受けに来た少女たちを次々にバケモノに変えていきます。とある刑事は、死んだハズに人間が生き返ったり、水曜日を境に人格が入れ替わったかのように人が変わるという現象を見て独自に捜査を開始します。
STH24に入った水沢遥を殺すべくライブにやってきた村井。そのスペシャルイベントで、STH24のアイドルたちが最底辺の観客たちを次々に捕食し始めます。遥を殺すべくやってきた村井でしたが、遥からはこのイベントの主催者は自分ではないと言われます。
村井にチケットを渡した山田の彼女真那は、化け物同士のテリトリー争いで、村井に遥がすべての元凶だと吹き込んで殺させようとしていました。争いに巻き込まれて喰われそうになる村井を助けたのは化け物の遥でした。
水沢遥の死体から蘇った化け物は、遥の記憶を引き継いでいて、村井のことを好きだという感情を持っていました。化け物たちが、去っていった後で、遥は「一緒に死のうか?」「全てのマザーである私を殺せばあいつらは全員死ぬ」と言います。遥を殺せば、半分化け物に変わっている村井自身も死ぬことになります。
殺せない村井に、遥は自分を食べることを提案。そうすれば、村井が化け物になって、遥から生まれた他の化け物は全員死にます。遥を喰おうとする村井が放った最後のセリフがこのブログエントリのタイトル。
最底辺しか食べられないという化け物の設定はなかなか恐怖感があっていいですね。徹底的に感情移入させない、キモい主人公も素晴らしい。いろんなマンガのヒットするポイントをことごとくはずして独自の魅力が出ています。「トモダチゲーム」も「DEAD Tube」も「死神様に・・」も割りときれいな顔のキャラしか出てこないところを見ると、この路線では特定の読者にしか受けないと思われてしまったんでしょうか。
最底辺の男-Scumbag Loser- 1巻 (デジタル版ガンガンコミックスJOKER)
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