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田辺イエロウ短篇集フェイク!のあらすじと感想

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田辺イエロウ短編集 フェイク! (少年サンデーコミックス)

結界師、BIRDMENの田辺イエロウ先生の短篇集フェイク!を読みました。読切や投稿作5話から成ります。各話の最初に田辺先生の作品説明があります。といっても内容ではなく、いつごろどんな理由で描くことになったかや、作品を作る上で苦労したところが主です。

LOST PRINCESS

投稿して賞をもらった後、原稿料をもらって描いた初めての読切。私たちから見るとデビュー作ですね。「お姫様を助けに行く」という王道中の王道の話。サンデーは読んでるんですけど、この作品は初見でした。

読切版 結界師

連載を想定することなく描いたそうですが、1話でさすがの完成度ですね。良守が若干大人びてますが、各キャラクターとのやり取りも含めて、ほとんど連載と同じです。卵焼きに結界貼ってますし、お菓子の城を作るべく奮闘していますね。

フェイク!

短篇集のタイトルにもなっている読切り作品。絵画泥棒の話です。マジック快斗を彷彿とさせますが、ややファンタジーが入っています。

バースデイ

結界師」連載中に描かれた読切り。最初から最後まで、ハチャメチャギャグマンガでした。

闇の中

これも投稿作品。最初のLOST PRINCESSと同じキャラクターが出てきますね。なかなか不思議な世界です。キーワードは双子でしょうか。いろいろな伏線が散りばめられています。

あらすじと感想(ネタバレ注意)

LOST PRINCESS

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魔物にさらわれたリナという女性の姉から助けを依頼され、森の中の城に向かいます。途中同じように魔物退治に向かう若者と出会い、同行します。伯爵の城について、リナを助けだしたところ、吸血鬼らしき伯爵が襲いかかって来ました。主人公も実は怪物であっさりと撃退。ただ、伯爵は娘とよく似た少女をさらって寂しさを埋めていただけで、危害を加えたわけではありませんでした。

最後は、お約束の展開でハッピーエンドになりました。

読切版 結界師

墨村家ではなく田中家のお話です。つまり、結界師は田中良守。烏森は妖怪を強くする力があり、代々底を守っています。あっさりと結界術で妖怪は撃破します。どちらかというと、家族とのやり取りやお菓子の城づくりがメインですね。ただ、各キャラクターの言葉や雰囲気は連載と同じです。

フェイク!

高名な画家を多数輩出したサカキ家のシンイチロウぼっちゃん。彼が怪盗です。神の左手を持っています。思い通りのフェイクを空間に描き出す能力があります。その左手の能力を嫌い、普段は右手で絵を描いています。

その能力を使って、成金カネモリ家の絵画を盗み出します。盗んだ代わりに自分が作ったフェイクを残しておきますが、これは1日で消えてしまいます。気持ちを込めて描くほどにフェイクは長持ちします。

実は彼が盗みだした絵画はすべて、幼い頃に彼が左手で創りだしたものでした。本物は彼に絵を教えた先生が持っています。幼い頃に、最高の絵を見て、先生に言われるがままにフェイクを作ってしまっていました。それらのフェイクを回収していたわけです。

バースデイ

誕生日に、両親からプレゼントをもらった主人公。幼い頃に「大きくなったらヒーローになりたい」という願いを叶えるための親からのプレゼントでした。そのプレゼントはなぜか独楽。回すことで何故か巨大化し、ツタン仮面に変身します。主人公は世界を救うよりも先に、両親を心配するというお話。

闇の中

旅をする2人組。2人ともかなりの腕前の戦士です。とある村に行き着いたところ、その村は森に現れる魔物に困っていました。2人は魔物退治を引き受けます。村の様子もなんだかおかしいです。双子の町長、双子の子供たちが出てきます。よく見ると村人も同じ顔の人がいます。

魔物が出るという城に入って少女の姿をした魔物を切りますが、魔物は分裂して切っても切っても増えるだけです。実は城も2つあり、魔物退治を引き受けた人たちを食べるために片方は何もかもがフェイクでできていました。

この闇の中とフェイクの2つで、タイトルとなる「フェイク」というキーワードが出てきます。

Kindle版はこちら→田辺イエロウ短編集 フェイク! (少年サンデーコミックス)

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