ヒト喰イ / 太田羊羹(8)、すべてはヒト喰イの巣の中という壮大な伏線回収

ヒト喰イは、周りの人間を異世界(精神世界)の巣に捉えて捕食する人たちが出てくるマンガ。

通常のヒト喰イよりも強い「始祖体」という存在、未来から来たシュウとカトレシア、巣の中だけのルールのはずのバリアが現実世界に現れるなどの謎が8巻で回収されました。

シズクに、未来からの入れ替わりシュウの魔の手が及んだ所で、シズクの兄ワタルが登場。そこからワタル VS シュウとなります。バリアと擬態能力を持つシュウはやはりかなりの強さです。

8巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)

ワタルの過去の回想から。何者かがワタルに電話で未来を教えていたんですね。さらに毎晩満月であることに疑問を抱くワタル。エントリのタイトルにもある回答に至ります。今自分が居るのは、ヒト喰イの巣の中で自分以外の人間も含めて全て創りものであると思い至ったんですね。それゆえ自暴自棄な行動に出ていました。ホントは妹思いだったんですね。妹も作りものだと思ってたのか。そして、バリアを展開するシュウを見て、自分の考えが正しかったと喜びます。過去を模して作った巣だからこそ、囚われた人間は未来の出来事を知っていたんですね。

戦いはアキラが間に入ったことで終了。シュウは逃げ出します。さらっと重大な事実を話していきます。この世界はシズクの巣であること、シズクのヒト喰イの姿は人間であること、アキラに記憶を取り戻させる・または最強の喰人になってもらって現実世界の始祖体を倒させるのが最終目的であること。

ワタルは、自分自身が巣を構成する作り物であることをシュウに教えられます。彼に未来の情報を伝えていた人物が気になります。ここからワタルは味方になりそうですね。シズクが死ねばこの世界が終わるわけですから。そうこうしているうちに、警備が厳重になった病院に正面から迫っていくシュウ。そして、最強の喰人である神崎とアキラがぶつかっています。9巻発売が待ちきれないくらい楽しみな展開。

いやー、過去エントリで色々書きましたけど、素晴らしい伏線回収ですね。あとは始祖体の存在が気になります。それにしても巣の大きさや精度には際限がないんですね。