怨み屋本舗REVENGE / 栗原正尚(9)(10)、怨み屋商会との全面戦争。里奈・泡森・早乙女が鎧塚の餌食に

怨み屋本舗REVENGEも8巻の終盤で佳境に入って来ました。鎧塚たちとの抗争が展開しています。鎧塚が立ち上げさせたSNS復讐サイトAVENGEから話が発展していきます。

怨み屋側はといえば里奈と泡森はできちゃってますし、泡森は実はバイセクシャルで昔鎧塚とも寝ていたことが明らかになりました。怨み屋の後継者として目を掛けられていた里奈ですが、修行してかなり暴力的な性格になったみたいです。

9巻と10巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)

AVENGEの復讐依頼を逆手に取り、里奈が「怨み屋商会」の工作員としてヤンキー共を殴り倒していきます。AVENGEを立ち上げたTDシステムの藤堂社長は、情報屋のハッキングにハメられてあっさりと逮捕されます。ブラック企業経営者として恨みを買っていたみたい。

さりげなーく、REBOOTなどの過去シリーズで出てきていた情報屋Jを柳海が殺していたことが明らかになりました。ほったらかしで出て来なくなっただけかと思いきや、ちゃんと設定されてたんですね。鎧塚の目的は先代怨み屋の遺品である懐中時計。

TDシステム社長の件が終わった後で、事態が一気に進展します。僻地にある早乙女が経営する私設刑務所に、鎧塚たち怨み屋商会がいきなり襲撃をかけてきます。怨み屋商会を名乗って行動した里奈に恨みを持つ人物からちゃんと依頼を受けて、里奈の居場所である刑務所に来たわけですね。このあたり鎧塚も栞も律儀です。

早乙女はスナイパーの刑部に撃ち殺されますが、投げナイフで首を刺し相討ちとなります。里奈と泡森はというと、泡森は残った右目もえぐられますが、左目に仕込んだ義眼から針を打ち出し一矢報います。鎧塚のドSっぷりが際立ってきますが、その性格を逆手に取り、不用意に踏み込んできた鎧塚の片目を里奈がえぐり出します。しかし、最後には泡森は手榴弾で爆死、里奈はナイフで切り裂かれて失血死。怨み屋のアジトもバレてしまいます。

怨み屋達はアジトを捨て、鎧塚たちへのREVENGEを決めます。依頼者は栞、新しいパターンです。

鎧塚は、ドクターの孫にして先代怨み屋の孫でもある女医の姫岸杏に接触します。あくまで目的は先代怨み屋の残した懐中時計なんですね。懐中時計の秘密は10億円の在り処が仕込まれているというモノ。これ本当でしょうか。簡単にお金を稼げる鎧塚が10億円を目当てにあそこまでするんでしょうか。ドクターと先代怨み屋の間に生まれた息子、つまり姫岸の父親も鎧塚に殺されていたことが明らかに。クールな顔していますが、身内を3人も殺されれば恨みも募りますよね。

両者ともに最終決戦の準備に。怨み屋本舗は、鎧塚にハメられたヤンキーの由解を利用します。怨み屋商会側は、なんと木経透子を秘密兵器に持ってきていました。

順調に忘れていた伏線を回収して、クライマックスに持って行ってますね。懐中時計が10億円というのは嘘で、他に何かあるのは間違いないでしょうね。