止界と呼ばれる時間が止まった世界での戦いを描きます。残る敵は実愛会の教祖佐河。止界に入るための石が破壊されて無くなってしまったので、元の時間の動いた世界に戻るには樹里の力に頼るしかありません。
霊回忍を完全に制御して、異形の怪物となった佐河を追い詰め、親父がトドメを刺しますが、脳と目といくつかの臓器だけになった状態で逃げ出します。
逃げた先では、糸状に変化させた体で上空に浮遊していました。そこに斬りかかろうとした親父の指が糸で切り落とされた所で7巻は終了しています。8巻で完結となりました。
8巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)
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指を切り落とされた親父に病院に行くことを指示して、樹里が親父を止界から強制的に追い出します。佐河の体から出た糸は繭のような形状になって、佐河の残った脳と臓器を覆います。膠着状態に。全員で見張っていてもしょうがないので、潮見の提案で後片付けをすることに。実愛会信者の死体を埋めていきます。樹里は完全に止界に残る覚悟を決めていますね。
片腕をねじ切られた宮尾はなんとか生きていて、佐河の繭のもとに。石が壊れたことを知り、絶望していたところ佐河の糸が宮尾に襲いかかって来ました。養分にするつもりだったんですね。すんでのところで樹里とじいさんの連携プレーで事無きを得ます。
全員気付いてはいませんが、張り巡らされた糸の先の腐葉土や虫、植物、ネズミからも栄養を吸収している佐河。さらに、際限なく糸を広げて、全員の動きを縛っていきます。ワンピースに出てくるドフラミンゴの鳥カゴですね。
ここでもまた潮見の提案で樹里が糸をはじき飛ばします。潮見の止界に対する洞察力がすごいですね。佐河がパートナーに選んだ理由がわかります。しかし、樹里にはなにか戸惑いが。糸を破壊していた時に、さらに霊回忍の認識能力が上がって繭の仲間で見えるようになったんですね。繭の中に見えたのはまさかの胎児。佐河は失った肉体の再生を諦めて、生まれ変わりを図っていました。繭を破壊するも、生まれてきてしまった赤ちゃんはどうすることも出来ずに、とりあえず世話することに。
樹里とじいさん、赤ん坊が残って他の面子は止界から出ます。赤ちゃんを世話する樹里とじいさんですが、じいさんがスキを見せた瞬間に樹里に追い出されます。赤ちゃんも首が座るのを待って霊回忍を抜かれます。一人残った樹里が疲れて神ノ離忍になろうかという瞬間に、救いの手を伸ばしたのは1人の女性。実愛会創始者の妻にして、最初に止界に入った女性。生まれながらにして霊回忍を完全制御できていた存在ですね。何百年もの時を生きています。彼女の手により樹里もまた止界から出られることが出来ました。
エピローグでは翼は就職して、家族も全員元気で暮らしているようです。赤ちゃんは佐河の顔になってすくすく成長しています。あっけない終わりのようにも見えますが、最後の時間の進む演出なんかはなかなかどうして味があります。
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