GIANT KILLING / ツジトモ / 綱本将也(32)(33)、ダメ押しPKで2点差、10人になってからまさかの大逆転グランパレス戦勝利

プロサッカーチームの監督達海の活躍を描くマンガ。マンガタイトルのGIANT KILLINGは巨人を倒す、つまり弱小チームが強豪に挑んで倒すこと。

3連敗を喫し、キャプテンが村越から杉江に替わって挑んだ名古屋グランパレス戦。グランパレスといえばあのブラジル人トリオです。ブラジル人3人のカウンターで得点を狙って守備をガチガチに固めるグランパレスに対して、椿をマークする川瀬の穴をついて王子が先制点。しかし、絶好調のぺぺが2連発で逆転されてしまいます。

32巻と33巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)

ぺぺの2点目の後すぐホイッスルで前半が終了。後半に入ってETUのメンバー交代はなし。達海いわく「ペペは止められない」「ガチガチに守りながら相手の守備を崩すんだ」とのこと。

達海は川瀬をボランチで使って椿をマークさせていたことに違和感を覚えていました。ベテランで戦術理解度も高く、ボールも前に運べるからこその選出に見えましたが、同じことができるカルロスがいます。達海の推測は、カルロスが何らかの故障を抱えているというもの。

後半に入って赤崎がガンガンカルロスの居るところに斬り込んでいきます。達海の予想は当たり、カルロスの故障内容はわかりませんが動きが鈍いことがはっきりしてきます。しかし、冴えわたるペペの動きに黒田がファウルでイエローカード。累積2枚目で退場です。PKも決められ3対1、そして人数は10人。調子の悪かったカルロスもここで交代されて、守備を固められます。

膠着して絶望的な空気でしたが、夏木のダイレクトボレーで空気が一変。ここまでで32巻。

1シーズンに2,3本のトンデモシュートがここで飛び出しました。そして村越がコートに入り、逆転を狙ってETUはさらにオフェンシブに。椿は笑顔でプレーする川瀬に感化され、調子を上げていきます。王子に対して「遅いっ！」と言い放ちます。漂う不穏な空気でしたが、王子は椿の成長を認め、珍しく自ら走るプレーに。完全に敵の意表を付き、バグツンのテクニックで封じられた左足からシュート。惜しくも防がれますが、こぼれ球を夏木が決めて3対3。

イケイケのムードでもまったく動じることなくゴールだけを狙うペペ。ここで、影の薄かった控えGKの湯沢が覚醒してきます。3点取られましたが、徐々にペペに対する怖さをなくしていました。尻上がりに調子をあげ、ペペのシュートに素晴らしい反応を見せます。そして、最後に決めるのがETUのブラジル人ガブリエル。最後の瞬間のために、後半バテたふりをしてプレーしていました。このズルさがガブリエルの武器ですね。前がかりになった相手に対して、冷静にループシュートを決めます。10人になってから3得点でついに逆転。試合終了でETUが勝利。

最後のシーンは達海がETUの深化を確信したんでしょうか。「タイトル獲りにいくぞ」というセリフ。