コウノドリは産婦人科に焦点を当てた医療マンガ。主役の鴻鳥(コウノトリ)サクラは、児童養護施設出身の産婦人科医であり、有名ジャズピアニストの「ベイビー」というもうひとつの顔も持っています。
新人研修医として鴻鳥たちのもとにやってきたのは、赤西ゴロー。赤西産婦人科病院というところの跡取り息子。おぼっちゃんではありますが、医者としての腕前は中々で手先が起用。しかし、本人はどことなくヤル気がありません。
9巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)
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路上で倒れて心停止状態になった妊婦にAEDを使って心肺蘇生を試みます。救急車が到着するまでに心肺蘇生し、そのまま救急車に同乗。病院についても安心できません。ベビーの心拍が落ちてきて帝王切開に。胎児徐脈に母親の心停止が重なって、研修医のゴローにとっては修羅場。なんとか母子ともに無事な状態で帝王切開を終え、翌日母親は意識を取り戻します。
父親が院長を務める病院から運ばれてくる妊婦を受け入れることを経験し、子供時代からほとんど自分と遊んでくれなかった父親が大変な妊婦を前に懸命に奮闘していたことを感じ取り、ちょっとずつ成長していきます。まだ研修医なのでこれからローテーションで他も回るんですが、「2ヶ月後、産婦人科に戻ってきます」と宣言。新人産婦人科医の成長譚だったんですね。
9巻で他に取り上げられているテーマは、「インフルエンザ」と「出産予定日」。
ワクチンを受けていたにも関わらず、インフルエンザに感染してしまった妊婦が登場。インフルエンザは型が違えば効きませんからね。薬は一切飲んじゃダメかと思いきやそうでもないんですね。熱が出て関節が痛む、という妊婦が訪れた時に「隔離だ」という心の声を響かせる看護師たち。
出産予定日にまつわる話に出てくる2組の夫婦。予定日近辺になって片方の妊婦は大きいお腹で順調すぎるくらい大きい赤ちゃん、もう片方はその逆。お腹の中の赤ちゃんにとっては、大きさよりも週数が重要なんですね。そして予定日はまーったく当てになりません。単身赴任で忙しく働くお父さんが、予定日付近に生まれると思い込んでその3日間だけなんとか休みを取るも空回るのは、わかりすぎるくらい。予定日過ぎてから、何時ごろまでに生まれるかと聞いた時のサクラの答えはもちろん「わかりません」。いつどんなメカニズムで陣痛が来るのかもほとんどわかっていないという現状。このエピソードでわかることはやはり出産に置いて父は無力で何もできないということ。ただし、側にいることは重要。自分の経験からもそう思います。
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