川上亮先生といえば今や「人狼ゲーム」が超有名で、映画化もしています。そんな川上先生が「ダンガンロンパ」をノベライズ。
人狼ゲームと比較すると、複数の高校生が一か所に閉じ込められて、脱出のための殺し合いをさせられて、中に潜む殺人者を推理する、という点でかなり似通っています。
最初はゲームとして出てきたダンガンロンパですが、続編やアニメ化がなされており、この小説はアニメのノベライズになるんでしょうか。舞台となるのは超高校級の学生が集う私立希望ケ峰学園。ここに集められた学生はみんな超高校級のXXという通り名を持っています。
キャラクター紹介
キャラ名 | 説明 |
---|---|
苗木誠 | 主人公にして、何のとりえもないけど運で学園入学の権利を得た超高校級の幸運 |
舞園さやか | 超高校級のアイドル |
江ノ島盾子 | 超高校級のギャル |
霧切響子 | 超高校級の何なのかを明かさないミステリアスな女の子 |
桑田怜恩 | 超高校級の野球選手 |
十神白夜 | 超高校級の御曹司 |
朝日奈葵 | 超高校級のスイマー |
石丸清多夏 | 超高校級の風紀委員 |
腐川冬子 | 超高校級の文学少女 |
大和田 紋土 | 超高校級の暴走族 |
大神さくら | 超高校級の格闘家 |
セレスティア・ルーデンベルク | 超高校級のギャンブラー |
山田一二三 | 超高校級の同人作家 |
葉隠康比呂 | 超高校級の占い師 |
不二咲千尋 | 超高校級のプログラマ |
モノクマ | 希望ケ峰学園の学園長と名乗るクマのぬいぐるみ |
15人はちょっと多いですね。1巻ではメインストーリーに全然絡んでこないキャラもいるんでなおさら。
あらすじと感想(ネタバレ注意)
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突如入学通知が届いて戸惑いつつも私立希望ケ峰学園への一歩を踏み出した苗木誠。しかし、足を踏み入れた時に視界が失われて意識が途切れます。目を覚ますと、強固な鉄板ですべてが塞がれた学園の中。
自分と同じように意識を失って目覚めたら学園の中に閉じ込められていた超高校級の学生たちは総勢15人。唐突にチャイムが鳴り、集められた全員の前に現れたのはモノクマと名乗る動くヌイグルミ。入学式と称して、学生たちにこの学園のルールを説明します。ざっくり言うと、「卒業」と称した学園からの脱出のためには殺人を犯さなければならない、ということ。
自己紹介しつつ不安で仕方のない面々。そんな中で苗木が最初に親しくなったのは超高校級のアイドル舞薗さやか。翌日から全員で学園を脱出する手段がないか探索を開始しますが収穫は得られません。殺人が起こりそうもない平和な雰囲気にシビレを切らしたモノクマは全員にある映像を見せます。内容はそれぞれ違うようですが、苗木に見せられたのは苗木の家や家族がメチャクチャに荒らされた映像。舞薗もどんな映像を見せられたのか激しく動揺しています。全員が一刻も早くこの学園から出たいと思うような映像が再生された様子。不穏な空気が漂う中「お願い・・苗木くんだけは何があっても私の見方でいて」と話す舞薗。
その夜、各自が寝るために用意された個室まで行くときに舞薗から、寝る部屋を入れ替えてほしいという提案を受けます。ドアから物々しい音がするということで、舞薗はおびえていました。舞薗と部屋を入れ替えて就寝する苗木。そして翌日、本来であれば苗木が寝るはずだった部屋で、舞薗の死体が発見されます。シャワールームの中で刃物による刺殺。そして、モノクマから「学級裁判」を開くという放送が。
実は殺人者になればそのまま「卒業」できるわけではなく、学級裁判で犯人であると見破られなかった場合だけ「卒業」することができます。見破られたら「おしおき」が待っています。それを聞いて反発し、裁判に参加しないと言う超高校級のギャル江ノ島盾子はモノクマに蹴りを見舞います。その直後「モノクマへの暴力は校則違反って言ったよね。召喚魔法グングニルの槍ーっ!」と言うと、床から飛び出してきた槍に串刺しにされる江ノ島。「なんで、あたしが」という言葉を残して崩れ落ちていきます。
モノクマの言う通りなら、殺人者を当てなければ全員が死ぬということで捜査を開始する面々。舞薗は死の直前に血でダイイングメッセージ「11037」を壁に残していました。調べていると単純な殺人にしては不審な点が次々に出てきます。勝手に入れ替えられていた苗木と舞薗の部屋のネームプレート、凶器になりそうなのに抜かれずに鞘に傷がついた刀、鍵のかからないシャワールームを無理やり工具でこじ開けた形跡。
超高校級の何なのかを明らかにしようとしない霧切響子の推理をヒントに導き出された結論は、舞薗さやかが誰かを苗木の部屋に呼び出して殺そうとしていた、ということ。犯人は、仕留め損ねた舞薗に逆に襲い掛かって殺すことになった人物であることが明らかに。
ダイイングメッセージと、返り血を浴びたはずの服の処分方法から犯人を導き出す苗木。ダイイングメッセージは壁に背を向けた状態で書かれたので上下左右が反転していました。7がL、3がE、0がO、11がNということで並べて出てくるのはLEON。指し示しているのは、超高校級の野球選手桑田怜恩。焼却炉のあるとラッシュルームへの鍵を持っていなかったにも関わらず、シャッターのわずかな隙間から抜群のコントロールで球を投げてスイッチを押していました。そんなことができるのは桑田ただ一人。
そして、裁判が始まって最多で選ばれたクロとなった桑田は、モノクマのお仕置きを食らいます。全身を拘束されて、巨大なピッチングマシーンから次々打ち出される球で体中の骨を砕かれて処刑される桑田。15人で始まった学園生活が12人となったところで1巻は終了となりました。あとがきによると、本作は橋本愛理さんという方との共著策だったんですが、諸般の事情で川上先生一人の名前で出版することになったようですね。
ダンガンロンパのことを全く知らなかったんですが、こういう話でしたか。ゲームは未プレイなのでわからないんですが、3DSでも出ないかな。
ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生 The Animation 1 (富士見ドラゴンブック)
- 作者: 川上亮,月見隆士,スパイク・チュンソフト
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2013/09/20
- メディア: 文庫
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