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アラクニド / 村田真哉 / いふじシンセン(14)、スズメバチを支配するボスのネジレバネと対決する最終巻

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アラクニド 14巻 (デジタル版ガンガンコミックスJOKER)

虫の能力を持つ少女達が戦うマンガ。主人公のアリスは蜘蛛の能力を使って細い糸と極限まで集中した時にすべての動きをスローで捉える能力を武器に戦います。

「蜘蛛狩り」と称したアリスの命をめぐった戦いも最終版。組織のボスの雀蜂と屋上での戦いに。雀蜂はやはりアリスの父親でした。組織とアリスの出生について語り、「自分は完全にボスの支配下にある」と話します。

父子であろうとも、アリスを完全に殺しにかかる雀蜂。最強の雀蜂に対して、一本の糸とその先につけたナイフにすべての感覚をゆだねて、ファングという上空からの刺突で相手の腕・肩を貫通する攻撃で一矢報います。

14巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)

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アリスの牙の一撃で倒れた雀蜂は、母の死の真相を語り始めます。絶対であるボスの命令を受けて、家族の情をも断ち切って妻を手にかけた雀蜂でしたが、唯一にして初めてボスの命令に背きアリスだけは殺しませんでした。ボスは雀蜂をとがめることなく、アリスと蜘蛛と引き合わせるよう命令。蜘蛛と出会ったアリスは、父親譲りの殺しの才能を開花させて現在に至っていました。

最後にボスの正体について語ろうとしたところで、頭部を遠距離から銀蜻蜓(ギンヤンマ)に狙撃されます。あまりに遠距離からの狙撃で、音も振動も感知できず狙われれば死を確信したアリスの前にボスが姿を現します。

ボスの正体は蠍に殺されたはずの田嶋頼子。最初期から出てきてアリスをいじめ、アリスが殺しを覚えてからはたった一人の親友でした。田嶋は実年齢100歳で雀蜂に寄生するネジレバネ。能力は、一匹の雀蜂の完全支配と、離れた相手の思考を脳から直接読み取ること。100年の長きにわたり、時の最高権力者や組織を束ねるアリスの父親を支配して来ました。

「蜘蛛狩り」の本当の目的は、アリスを自分に仕える最強の雀蜂として仕上げることでした。アリスが雀蜂として生きることを了承すれば、その能力で父親のように完全に精神を掌握されます。その提案を拒んで、死を選ぶアリス。ギンヤンマの狙撃で死んだかに思われましたが、死んだはずの雀蜂が動いてアリスをかばいます。死体の思考までは読み取れませんでした。

アリスは、狙撃の方向を正確に感知して、残ったすべての力を使って牙を射出しギンヤンマを倒します。田嶋からも何とか逃れようとしますが、あらゆる思考を読み取られるために、打つ手なしとなります。田嶋はアリスを屋上から突き落としますが、そこでカブトムシとゴキブリが助けに来ます。カブトムシの起こした風圧で田嶋が吹き飛ばされて墜落してあっさりと死亡。アリスは、命綱をつけたゴキブリに助けられます。

数日後、司令塔を失った軍隊蟻が暴徒と化して、無法地帯になっていました。エピローグは、その地獄絵図の中、蜘蛛としてアリスが外に飛び出していくシーンで終わります。

後書きで作者自ら「消化不良」と言ってしまってその原因について話しています。物語を進めていくうちに、どんどんアリスが最強になってしまって主人公として適さなくなってしまったとか。読者と一緒に考え、悩む新たな主人公を据えた次回作の構想を練られているとのことで、村田先生の次回作を楽しみにしています。キャタピラーの連載はまだまだ続くようですが、こちらも主人公が最初からほぼ最強ですからね。

アラクニド(14)(完) (ガンガンコミックスJOKER)

アラクニド(14)(完) (ガンガンコミックスJOKER)

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