「月刊哀川編集長」大見武士先生がヤングキングアワーズGHで連載している「ぼくらのふしだら」。
まじめな女子高生で生徒会副会長の結城美菜実が、欲して止まなかった「時間を止める力」を手にした日から人生が一変します。勉強も対人関係も、その力を使ってうまく回していきます。しかし、大きな力には、大きな対価が伴いました。憎んで止まない自身の性欲が極限まで高まるという大きなデメリットが。力を使えば使うほど、体に刻みつけられた数字が大きくなり、性欲が制御できなくなります。
時間を止める力があることを淫行教師に見ぬかれて脅され、やむなくその教師を殴ります。幼馴染の信一の前で怪しく微笑む美菜実、というところで1巻は終わっていました。
2巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)
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美菜実に殴られた教師は死んでおらず、負傷して入院となります。相変わらず、美菜実を利用して悪行を働くことをあきらめていませんが、一瞬にしてベッドの上に大量の包丁を突き立てられます。いつでも殺せるという美菜実からのメッセージ。
さらに自宅に戻ると、美菜実が時間を止めた証拠の入った携帯もPCも残されていませんでした。次の瞬間には、目の前に大量の新聞が広がります。見出しに踊るのは「中央線で飛び込み自殺」「マンションから転落死」「男性はねられ死亡」という文字列。それを見て美菜実を利用することをあきらめて崩れ落ちる教師。
能力を使い、信一を利用して性欲を発散させて、順調に学校生活を送り目標だった大学への推薦を取り付ける美菜実でしたが、待っていたのはダークサイドに堕ちていく展開でした。
大学進学に反対し、寄生虫呼ばわりした上で暴力をふるってくる祖母を殺してしまい、能力を使ってその死を事故死に隠蔽します。しかし、祖母の保険金を受け取るために現れた父親が傷害事件で逮捕され、推薦枠を希望する生徒がもう一人出てきたこともあってすべてパアに。
推薦枠を自分から取っていったことになった生徒が、自分が勉強を教えていた安済という女子生徒だったと知った美菜実は、完全な逆恨みから能力を使って殺しにかかります。屋上から突き落として殺そうかというところで、止めに入る信一。
美菜実しか知らないはずの能力について知っていたと話し始める信一。信一の体にもまた、美菜実と同じ数字のアザがありました。信一が持っていたのは、巻き戻しの力。何度も何度もやり直しますが、美菜実がダークサイドに堕ちていくのを一度も止められませんでした。「やり直そう」と語りかける信一の呼びかけに応じる美菜実でしたが、次の瞬間には屋上から転落して死ぬ安済と信一の姿がありました。荒んだ目で「冗談じゃない」と吐き捨てる美菜実。
そして、場面は再び美菜実が力を授かった瞬間まで戻ります。信一の巻き戻しの力の発動フラグは、自身の死でした。今回も美菜実を救えなかったことに絶望する信一。
次のシーンは、ここまでの話の顛末を話す悪魔?と、話を聞く女性。「私は子供のように力に溺れたりはしない」と話し、力を受け取ることを承諾します。バッドエンドで終わった美菜実と信一の次はこの女性が主人公になるようです。
後書きには、このバッドエンドに至るまで右往左往して締め切りを遅らせた作者に怒りを見せる担当という4コママンガが。後書きで、このやり取りを見せてくるってのはなんかシュールですね。
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