夫婦合作の壮大な長編SFマンガ。
ソフィアとルーの2人が死に、人類を死滅させる吸血鬼化ウイルスがばらまかれました。裏で糸を引くエス、という構図だったんですがイエスを操っていた黒幕のシドがフレイアとオーディンの前に姿を現します。
アテナに剣を突き立て、返り血をオリジナルフレイアの遺灰に浴びせると、灰からフレイアが蘇ります。「新しい人類の始まりだ」と話すシド。
18巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)
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灰から蘇ったオリジナルのフレイアを抱きかかえ、プランの全容を話し始めるシド。フレイアとともに人類創生までジャンプし、人類そのものを発生段階から作り変える。不老不死も科学力も備えた人類を最初からスタートさせて80億年の地球の寿命を何度も繰り返して、無限の時間で太陽系はおろか全宇宙をコントロールする。その始まりをフレイアとともに創ろうという野心を持っていました。
あらゆる攻撃を遮断するバリアの中に取り残されたフレイアとオーディンを救ったのはサラでした。バリアに電力を供給しているケーブルを切断するというなんともアナログな方法で2人を助け出します。
サラの後にアルフォンソがやってきて、ソフィアから送られてきたデータをオーディンに渡し、単独でシドを追います。渡されたデータに書かれていたのは、ウイルスにより24時間以内に人類が絶滅するという内容。
アルフォンソはシドに向けて銃を撃ちますがバリアに阻まれて弾が届きません。シドは何もないところから剣を手に取りだして、アルフォンソの胸を貫きます。何気に回収された伏線ですが、ルーとソフィアに精神力に呼応して剣を取り出す力を与えたのはシドでした。アルフォンソがシドに勝てるはずないよね、と思っていたらなんと貫かれた胸をもろともせずシドに組み付いて自分の頭ごとシドの頭を撃ち抜いて心中で倒します。脳のバイオチップが撃たれたことで再生できずにそのまま死亡するシド。
シドに抱えて再生槽に入れられていたオリジナルフレイアは意識を取り戻し、そのままふらふらとどこかへ歩いていきます。シドに死体に目をくれますが、頭痛に襲われた後は記憶が混濁して誰であるのかわかっていません。
オリジナルフレイアがゲートをくぐって辿り着いたのは、フレイアが眠る前に過ごしていた小屋のあった場所。そこで、瀕死になって意識を失っていたソフィアに出会います。ソフィア、かつてのエイミーに400年の時が経ったことや、エイミーが不老不死になったことを教えられるフレイア。
アルフォンソを追ったオーディンとフレイア、サラはシドの死体を目にします。吸血鬼と同じく死んで灰になるシド。ここでシドが連呼していたクラスAAとクラスSの違いが明らかになります。てっきり生まれてから能力で選別されるのかと思っていたら違って、作った瞬間からの育成手順の違いでした。クラスSはわずか3か月間で特殊なウイルスを投与されて大人の体まで急成長して老化がストップし、システムを補完する人材となるという設定でした。それに対してクラスAAは人間の成長速度を守って成人になった個体。そのウイルスに関する知識があったからジョシュアはいろいろできたわけですね。
18巻の最後は、緊急ニュースを告げる世界各国の報道で終わります。すでに拡散してしまったウイルス、シドは死にましたが、ここから人類を救うすべがあるんでしょうか。オリジナルフレイアの記憶が混濁しているのも気になります。
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