ヴァイキングとして生まれたトルフィンの運命を描く幸村誠先生のマンガ。舞台は11世紀初頭の北ヨーロッパ。
レイフの弟の未亡人であるグズリーズとハーフダンの息子シグルドが結婚することとなり、トルフィンたちは結婚式に出席することを条件としてイッカクという鯨の角を24本渡されます。イッカクの角をお金に替えるためにはるかな航海となるギリシアへ。
ノルウェーのスカンジナビア半島に到着して上陸した所で、クマの襲来を受けます。そのクマを殺したハンターの女ヒルドが、トルフィン達に自分の過去を話し始めます。8年前家族全員が戦士の一団に殺されたことを。一団を率いていたのはアシェラッドという男。森に逃げた父を殺したのは、短剣の使い手でトルフィン。
ヒルドはトルフィンにクマをも殺すボウガンを突きつけます。
17巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)
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ボウガンの矢からトルフィンをかばおうとするエイナルを見て、ヒルドは舌打ちします。全員が食べた熊鍋に遅効性の毒を入れたと話し、解毒薬が欲しかったら一人で来いとトルフィンに話し、森の中に姿を消します。
単独で森に入っていくトルフィンにヒルドの矢が襲い掛かります。発射音を聞いてから抜群の反射神経でかわすトルフィンは、弩の弱点である装填までの時間に距離を詰めようとします。しかし、ヒルドが矢が発射されたのは、ヒルドが仕掛けた罠からでした。腕を射られるトルフィン。
と、ここでヒルドの過去が明らかになります。舟大工を父に持つヒルドは天性の機械設計能力で、水力を使ったノコギリを発明するなど、工場になくてはならない存在でした。母と妹という4人家族でで幸せそうな営み。
その幸せが、アシェラッド率いるヴァイキングが襲撃してきたときに崩れます。母を殺され、妹と逃げるも妹とはぐれてしまいます。父と合流したときに現れたのがトルフィン。ヒルドの目の前で父を殺します。
「父さんがあなたたちになにかひどいことをしたの?」
「これァ狩りだ、強ェ奴が弱ェ奴を狩る、当然のことだ」
そこから逃げて崖から沢に落ちて、一人で生活している猟師に命を助けられます。その猟師に弟子入りして狩りを教えてもらい、持ち前の設計能力で女の腕力でも扱えて、熊を殺すのに十分な威力を持つボウガンを作り出します。
場面は戻って森の中へ。エイナルたちがトルフィンを心配して森の中に入ってきたのを見て、トルフィンは勝負を挑みます。あえて見やすい位置に姿を現して、的になってボウガンの矢をギリギリでかわして距離を詰めます。
そこで、ヒルドの特別性ボウガンが威力を発揮、連射できないという弱点を克服していました。両足を撃ち抜かれ絶体絶命となります。上記のトルフィンのセリフをそのまま返すヒルド。
エイナルが現れ、トルフィンが毎晩自分が殺した亡霊に苛まれていることを話します。人殺しを恨むなら、絶対に殺してはならないと話すエイナルを止め、トルフィンが「生きて償うための時間を下さい」と懇願。ヒルドが放った矢は、トルフィンを外れます。トルフィンが語る平和な国を創るという目的を聞き、口先だけと判断したらいつでも矢を撃ち込むという条件でボウガンを納めます。
これは、ヒルドも仲間に加わったとみていいんでしょうか。グズリーズもそうですが、一癖も二癖もある女性陣が加わりますね。
- 作者: 幸村誠
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