人間のいない擬人化された動物だけの世界。肉食動物と草食動物が一緒に学園生活を送っています。まだ始まったばかりの1巻なんですが、動物の顔でこれほどまで感情の機微を表現できるのかと驚きでした。地味なので爆発的に売れるとは思えません(失礼!)が、個人的に注目度はかなり高いです。
1巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)
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オスアルパカのテムが学校の講義室亡くなるという事件が起こります。学校の肉食獣が怪しいと噂され、草食獣たちとの亀裂が深まります。
主人公はハイイロオオカミのレゴシ。おとなしい性格ですが、ひときわ大きな体格で、草食獣たちからは距離を置かれています。
レゴシとテムは同じ演劇部でした。テムは演者で、レゴシは裏方。第1話は、レゴシがメスアルパカのエルスにずっと渡せなかったラブレターを届ける話。エルスはレゴシに付け狙われていると恐れますが、テムとの友情から来たものだということを知り、レゴシへの認識を改めます。
テムが亡くなったことで、演劇部の微妙な人間関係が回り始めます。演劇部に君臨するのは圧倒的な演技力を持つ3年生アカシカのルイ。テムの代役を狙っていたマングースのカイでしたが、ルイたちによりトップダウンでヒツジのゾーイに決まります。
ルイはゾーイの演技のレベルを引き上げて演目をものにするために、校則違反である夜間練習を開始します。レゴシも巻き込まれ、見回りが来ないかどうか見張りをさせられます。
運悪く?見張りのレゴシに見つかってしまったのが、ウサギのハル。ウサギ同士の恋愛イザコザに巻き込まれて、ヒエラルキートップのハーレクイン種ミズチにハブられて自棄になって夜の学校を歩いていました。
夜間練習を黙っていてもらおうとハルに飛びかかったところで、自分のオオカミの本能を感じて絶望するレゴシ。ゾーイがレゴシを呼びに来たときに、手を話したところでハルは逃げ出します。
演劇会場を装飾するためのバラを取りに行ったときに、レゴシはハルと再開します。ハルはレゴシに気づいていませんが、レゴシはハルに気づいたかのような様子を見せたところで1巻は終わり。
まだまだ始まったばかりなので、物語の舞台であるチェリートン学園についてもいろいろ謎がいっぱいです。とりあえず1巻から読み取れるのは、
6年制の中高一貫校で、部活は中等部も高等部も混ざっています
草食獣と肉食獣は一緒に学びますが、寮は別々。おそらく寮の部屋も種類で分けられています。レゴシは犬のジャックと部屋が近そうでしたし、ウサギのハルも部屋が近そうでした
肉を食べることは重罪とされていて、草食・肉食でそれぞれ違うメニューが食堂で出てきます。肉食のタンパク質は豆や乳製品、卵で取るようです。
ビースターは称号のことで、学校全体の統率を担う英雄的地位。歴代のビースターは卒業した後もスポーツ選手や政治家としてこの世界を牽引する存在
といったところでしょうか。
肉食獣と草食獣といいましたが、細かく見ているとダチョウっぽいのもいました。主人公のレゴシが、タイトルになっているビースターになる話なんでしょうか。謎解き犯人探し路線でないことは確かですが、どういうふうにストーリーが展開していくのか、まだはっきりとしません。
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