DEAD TubeはYouTubeをもじった動画投稿サイト。視聴数を稼ぐためならなんでもありの動画投稿サイトを巡って、映画研究部に所属する高校2年の町谷智浩が殺人ゲームに巻き込まれていきます。原作山口ミコト先生、作画北河トウタ先生の学園スリラー。
標的を1秒撮影するごとに100万円もらえるという破格の報酬に釣られてやってきた参加者たちを待っていたのは、無人島での殺人ゲームでした。撮影する標的は島に潜む殺人鬼クレイジーラスカル。
謎の少女を除いて、無人島から登場したメンバーは全員死亡。火のついた屋敷から逃げ出した一行を追うクレイジーラスカルでしたが、町谷が「きてくれ真城舞」とつぶやくともう1人のクレイジーラスカルが登場して、クレイジーラスカル同士の対決が始まります。
6巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)
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クレイジーラスカル編の続き
激しく戦う2人のクレイジーラスカル。片方の着ぐるみからは真城が出てきます。真城の圧倒的な強さに追い詰められたクレイジーラスカルは、少女を抱えて逃げ出します。
落ちれば命はなさそうな海岸まで辿り着いたところで、クレイジーラスカルはナタを突きつけて「私が誰かを当てれば、この子を返そう」と言います。回答は一度切りだというクレイジーラスカルに対し、頭の中でこの島に入ってからの出来事を編集して推理する町谷。
ミステリー映画じゃなくてホラー映画だと断言する町谷は、これまでの出来事が驚くほどテンプレな展開だと話します。
盛っている最中に乱入して殺す
処女は殺さない
といったホラー映画のお約束を忠実に守っていただけなんだと町谷。能見が殺されなかったのは、後ろの方でしていたから。
ややこしくなったのは、「変態」が2人紛れ込んでいたから。一人は城垣でもう一人はもちろん真城。南の前に現れて撃たれたクレイジーラスカルは城垣に着ぐるみを着せられた能見。
参加者を襲って回るクレイジーラスカル2人には、返り血や尻尾の有無、武器がナタと警棒という明確な違いがありました。三輪に襲い掛かったり、財津を殴り還したりしたのは真城。ロッジに潜んで石崎を殺した後で、真城に殴られて気絶した財津にトドメを刺したのが本物クレイジーラスカル。
クレイジーラスカルの正体は、一番最初に殺されたはずの西島でした。ミステリー映画だと禁じ手とされる展開だからという推理。最初に発見された死体は西島の双子の弟でした。まさしく禁じ手。私は城垣が西島の協力者で、その死を偽装したと推理しましたが、よく考えたら死体をどこか埋めに行くときに運ぶんで確実にし怠惰と分かりますね。死んだのもリビングっぽいスペースでしたし。犯人だけは合っていました。
デッドチューブでしかできない、双子という設定を生かして弟の命を使った完全犯罪ネタに酔いしれる西島。正体を当てられますが、約束を反故にして、非処女と少女を交換しようと言います。あくまで、非処女を殺しきるというホラー映画のお約束を貫徹しようとする西島でしたが、捕らえられていた少女が一緒に飛び降りて、映画が完結となります。
大金ゲットとなるはずでしたが、後日振り込まれたのは42秒分の4200万円。本物のクレイジーラスカルは、西島ではなく少女でした。体調を崩していて、ただの参加者だった西島に監禁されてしまった、というオチが明らかになります。本来なら、この少女が殺人鬼として大活躍する予定だったようです。
15秒動画で明らかになる町谷と真城の過去
デッドチューブの次なるお題は15秒動画。ついに町谷が真城の正体を探り始めます。なぜ自分に執着するのか、明らかに何人も殺してきたであろうテクニックはどこから来たのか。真城が投稿した閲覧数1位の「家族との最後の思い出」という動画は過去ログに入っていてVIP会員にならないと見られません。
ときおりフラッシュバックする真城の過去からは、明らかに家族全員を殺していく姿がありました。父親が息子を虐待していたっぽいですが、詳細は明らかになりません。
町谷に接触してくるのが6巻の表紙のジョージ・Lという男。君たちの動画のファンだというジョージは町谷と真城のことを探偵に調べさせていました。「昔はあんなに一緒だったのに」と話すジョージですが、町谷には、幼いころに真城と一緒にいた記憶はありません。
いつも通りの家族団らんで、父の作ったカレーともらいもののケーキを食べて眠る町谷。目覚めると3日後。学校に行くと大変なことになっていることを三輪から知らされます。15秒動画の投稿内容がどんどんエスカレートしていき、1位になっているのは金属バットでスイカ割りと称して目隠しの状態で寝ている人物を殴って殺す動画。殺された人物が父親、バットを持っていた少女が妹の名前「カナちゃん」と呼ばれていたことに戦慄する町谷。
町谷が抱えていた秘密へとつながる急展開で6巻は締めとなりました。ダラダラ続いたクレイジーラスカル編と違って、どんでん返しが続いた連載当初をほうふつとさせる展開。ちょっと倦怠期がありましたが、盛り返して面白くなってきました。
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