講談社モーニング・ツーをモデルとした件社のグッドナイト誌を舞台に、漫画界という狭い世界での弱肉強食な生き残りをかけた修羅場が展開されます。
主人公の神藤マホは、兄を殺したグッドナイト編集部の誰かに復讐するために、暴の力で漫画界に乗り込みます。
いろんな階層にいる漫画家たちをメタファーとしての格闘家に落とし込んで、ハチャメチャなバトルが展開されます。
1巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)
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マホの兄がグッドナイト編集部にマンガを持ち込み、無残に件社ビルから叩き落されて死にます。
兄の復讐のため、マホは新人賞を受賞して、帝王ホテルで開催される帝王ホテルでの年末忘年会に乗り込みます。そこで同じく表彰された4人の新人たちを暴の力でボコボコにします。
マホの力を見た編集長からは、新人の月井が担当編集として割り当てられます。1ページ目を見て、「華がない」と突き返す月井。100パターンの1ページめを描き、好奇心を倍増させる経穴を衝くマホ。読み切りを会議に通させます。
マイナー漫画雑誌作家とネットで承認欲求を満たすwebマンガ家との戦いや、寝ても覚めてもゲームばかりのアシスタント、万引きを血祭りにあげる本屋の店主などの登場描写が続きます。
1巻の最後、交流会という負のエネルギーがうずまくマンガ家たちの集いに、突如強襲したグッドナイト編集部が、生き残った一人に連載枠を与えると宣言して、血で血を洗うサバイバルバトルが開幕します。
一皮むけば、嫉妬と怨嗟の声が渦巻く漫画界。持ち込み原稿もwebマンガも死屍累々で大量にたまったカルマが放出されたかのような意欲作ですね。毎回、型にはまらないマンガが押切蓮介先生の魅力です。
狭い世界のアイデンティティー(1) (モーニングコミックス)
- 作者: 押切蓮介
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