ジャンプ+で連載している「友食い教室」。ジャンプ+はwebで読めるという特性のためか、かなりの玉石混淆になっています。
このマンガは、いわゆるデスゲームもの。デスゲームものには、定番のお約束がいくつかあるのですが、とうとうそのお約束の展開すらすっ飛ばして淡々とゲームを進めていくマンガが出てきてしまいました。
1巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)
広告
友食いゲームのルール
ゲームの参加者は、「健常者」と「感染者」のどちらかのステータスを持ちます。
1日に2回ゲーム運営からメールが送られてきます。朝の5時に送られてくるメールで、ステータスが決定。昼の1時に送られてくるメールで、ステータスが感染者のままだった人は死亡。メールに書かれているのは、自分のステータスと、ワクチンになるモノ。感染者には、ドナーとなる人物が知らされます。
感染者がドナーのワクチンを摂取すると健常者になります。
学校を休むと死亡。
1巻の時点で判明しているルールはここまで。友食いの意味は、ワクチンになるモノが、皮膚や髪だけでなく臓器だったりするから。健常者が感染者になるというルートがない時点で、すでに名称に違和感があります。
友食いゲームの進捗
1日目の朝、男子19人・女子21人のクラス全員に「第1回 友食いゲーム」と称したメールが送られてきます。ワクチンは十二指腸で、感染者は佐伯小春、ドナーは主人公の天野翔太。ゲームについてよくわからないままに2度目のメールで小春の頭が爆発して死亡。残り39人。
2日目、ワクチンは髪の毛で、感染者は遠藤由紀、ドナーは飯島奈緒。髪の毛を食べると、飯島が感染者から健常者になり助かります。しかし、学校を休んでいた6人の頭は爆発して死亡。残り33人。
3日目、ワクチンは歯で、感染者は赤星遊岳、ドナーは女生徒。赤星は、クラスメイト以外の抜歯した歯を食べて死亡。残り32人。
4日目、ワクチンは左目で、感染者は山口健吾、ドナーは諸星留美。山口が諸星を殺して左目を食べ、感染者から健常者に。残り31人。
5日目、感染者は姫宮夢愛で、ドナーは男子生徒、ワクチンは爪。夢愛は竹男を手玉に取って、爪を剥がすことを了承させてクリアします。
デスゲームとは思えない奇妙な展開
ゲームに参加するクラスの生徒達は、律儀に毎日家に帰って登校するというルーチンを繰り返しています。周りが騒ぐとか、警察が登場するといったシーンはなく、報道されないのも、「なぜか周りは不干渉のようだ」みたいな主人公のサラッとした感想で飛ばしてしまいます。
なぜ頭が爆発するのか、ゲームの首謀者は誰なのか、といった話題をずーっとスルーし続けて1巻も終盤になってから「首謀者がいるかも」みたいな気付きがやっと出てくるくらい。
1時にメールが来て誰かが死亡するのはわかってますが、いったい授業はどうなっているのかまったく不明です。そもそも1日目の犠牲者が出た時点で、翌日普通に授業があって6人しか休んでいない時点で???となってしまいます。
いろんな舞台設計する部分の苦労があるはずなんですが、そういった部分の描写を全部カットして考えないことにして、感染者はクラスメイトを食べないと死ぬ、というちょっと珍しいかなくらいの展開で押していくようです。
見るからに破綻の見えたこのマンガは、どういうふうに収めるんでしょう?ちょっと楽しみなので、打ち切りにはなってほしくないですね。
- 作者: 柑橘ゆすら,沢瀬ゆう
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2017/12/04
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
- 作者: 沢瀬ゆう,柑橘ゆすら
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2017/12/04
- メディア: コミック
- この商品を含むブログを見る
- 作者: 柑橘ゆすら,沢瀬ゆう
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2017/12/04
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る
広告