嘘喰い / 迫俊雄(43)、エア・ポーカー5回戦決着、空気切れを狙うラロを絶望に突き落とす獏

凄腕ギャンブラー斑目貘、通称「嘘喰い」の活躍を描くマンガ。

MMORPGの舞台を現実に持ってきて再現したプロトポロスという島で、「皇帝」の座を目指して主人公の獏とアイデアルのボスであるラロが戦っていましたが、最後の決着をつけるべくギャンブル「エア・ポーカー」に突入。

3回戦まで終わって、エア・ポーカーのすべてのルールが明らかになりました。

52枚のカードから、数字が合計数になるように役を作って勝敗を決する。
5回戦で、1度使ったカードは2度と使えない。
使用するカードが被った場合、役の強さで負けた方に「天災」が降りかかる。
制限時間内に役を作れなかったり、一度使ったカードを使ってしまったら即負け

勝負は獏の大きなビハインドで最終戦へ。

キャラ名	所持Bios	手札
獏	13	25
ラロ	22	44

最終戦の参加料は5Bios。ラロがフォールドなら、ほぼBiosが並ぶことになります。

43巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)

ラロは残り10Biosを残して6Biosでコール。ラロの44と獏の25の勝負となります。お互いが最強役を作れば、44は「7と10のフルハウス」、25は「5のスリーカード」となり、44が勝利するはずでしたが、勝ったのは25。全5回戦を終えて、獏が24Bios、ラロが10Biosを残しての耐久勝負となります。ラロの呼吸が先に途絶えるのは明らか。

なぜ25が勝利したのか、その内幕が明かされます。ラロが考えていた獏が唯一勝利する可能性の「梟のミス」ではありません。お互いが最強役を作ったうえで25が44に勝っていました。

勝負のあやは4回戦にさかのぼります。上では梟がミスをして、下では獏がフォールドする様子が描かれました。しかし、上での勝負はこれだけでは終わっていませんでした。梟がミスしたときに、ハルもミス。役を作りなおして再勝負となり、梟は役を作りハルは続けてミス。

このときのハルのミスが故意で、5回戦の25で「クラブ34567」を作って勝利するためにあえてカードを温存していました。梟はハルが故意にミスした可能性を疑っていましたが、死の激痛をあえて選ぶことは常人には不可能だと見誤っていました。

梶ちゃんが、数字が5枚のカードの合計数であることを獏に伝えた後、獏はテーブルに文字を刻んでその情報をラロに伝えていました。このときにテーブルを叩いた音をモールス信号にしてハルに25を伝えていました。メッセージは「HAL 36」、獏とハルが出会い、HALはIBMのスペルを1文字ずつ後ろにしているという会話があったことから36が25を意味することに気付きました。梟もメッセージには気づいていましたが、36はすでに出た数字だったのでその真意は理解できません。

フォールドしていれば温存した空気の耐久勝負で獏が隠した空気の存在があり、コールしても25に負けていた、ということで自分の敗北を静かに受け入れていたかに見えたラロでしたが、獏が鍵で拘束を解いて浮上しようとしたときに足を掴みます。

獏が交換したばかりのBIOSで浮上するのを妨害して空気切れになるのを狙います。ラロ自身のBIOSも切れますが、ラロもまた2回戦からすべてのBiosに少しずつ空気を残していました。自分のBiosだけでなく獏の使用済みBiosにも手を伸ばし、獏の空気が切れるのを待ちますが、獏の使用済みBiosは空っぽ。

狂気を帯びた獏の振る舞いから死の危機に瀕してなおBiosの空気を温存していると思わせるのが獏の策略でした。ラロはフォールドして耐久勝負に持ち込めば勝てていたことに気付いてしまい絶望。潔く敗北を受け入れたように見せかけてきたラロに対して獏は久々にあのセリフ「あんた嘘つきだね」。

獏が勝利し、プロトポロス編のエピローグを経て、屋形越えへと繋がっていきます。エピローグは、