webで完結していたことをほぼ10年ぶりに知り、一気に読んでみました。人間が他の動物の姿や能力を取り込んで戦う系統の元祖に近い作品です。
原作小説
週刊小説にて、1989年から2000年まで、足掛け11年で完結。
マンガ版のあらすじと感想(ネタバレ注意)
雑誌 | 掲載期間 |
---|---|
月刊マガジンZ(講談社) | 2004年〜2009年 |
SFJapan(徳間書店) | 2011年 |
Web本とも(徳間書店) | 2011年〜2014年 |
10年で完結しました。完全版コミック全5巻のうち、4巻と5巻がwebに媒体を移してから。すなわち私が読んでいなかったところで、全5巻を揃えて読みました。
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漫画版のあらすじを主人公の御門周平視点で書き出しておきます。漫画の中で出てきた順ではなく、時系列に
パプアニューギニアから御門が、人間の脳にだけ感染する独角ウイルス(Dウイルス)を持ち帰る。
御門の上司だった川畑教授と五代教授のもと、土方グループスポンサードでDウイルスの研究が始まる。
死者部隊から被験体が選ばれて11人の独角兵が誕生する。
Dウイルスによる人体実験を御門がマスコミにリークしようとしたところ、彼女を事故に見せかけて殺される。御門は自身にDウイルスを改良したD-2ウイルスを投与して独角兵に。
五代教授は土方グループを裏切り、アメリカの財閥であるケルビムへ身売り。ケルビムに監禁された状態で記憶を失った御門が目覚める(物語の始まり)
独角兵を有する死者部隊もケルビム側につき、御門たち・死者部隊・原住民のメッツァポックが入り乱れて、さらに石油利権まで絡んできて複雑な戦いになってきます。メッツァポック内にもタカ派とハト派があったり、御門の命を狙う暗殺者のティギティギルが単独で動いていたり。
死者部隊を倒すために、メッツァポックに武器を横流ししていた土方グループの土方元が戦いを制します。双方が弱ってきたところで、自分たちの戦力を投入。ラカンドンでの石油利権を巡る戦いは終結。
いまさら状況を覆せはしないが、このままでは終われないということで薬師丸法山は土方を拉致してジャングルに。完全に人の姿をなくした御門と、土方が操る全身をサイボーグ化したショウトラの激しい戦いが最後のクライマックス。
最初に死んだ雑魚が強くなってラスボスになる、ってのは私の結構好きな展開です。
- 戦いの果に生き残った最後に生き残った独角兵はマコラ、アンテラ、アニラの3体。御門は人の心をなくし、別の何かとなってジャングルの中に姿を消します。その御門を追うティギティギル。
漫画版のオリジナリティには、独角兵たちに詳細な設定が付与されたことだけでなく、夢枕獏・伊藤勢・女性編集者という漫画を作る立場の人間がキャラとして登場してしまって、物語に深く関わってくるという部分も。
もったいないところで休刊で止まっちゃったな、と思っていたんですが、完全に伏線を回収して完結まで至っていました。完全版5巻のDウイルスの起源に迫る描写は圧巻です。
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