デビルマンとグレートマジンガーのラスボスである闇の帝王が戦うという両者のスピンオフ作品。永井豪ワールド全開、3巻で完結しました。
デビルマンは人間の不動明とデーモン族最強の戦士アモンが合体して生まれたダークヒーロー。闇の帝王は、グレートマジンガーに登場するミケーネ帝国の支配者です。「デビルマン対闇の帝王」では、冥界の王ハデスとして描かれます。見た目はCAPCOMのアーケードゲーム・ヴァンパイアシリーズに出てくるジェダが近いかな。
他のスピンオフとの違いは、デビルマンの第2部とでも言える「続きを描く」作品だということ。永井先生のインタビューもありましたし、原作をかなり踏襲したスピンオフもOKなようです。
物語は、デビルマンが壮絶なサタンとの戦いの後、美樹を生き返らせるために冥界を訪れるところから始まります。
あらすじと感想(ネタバレ注意)
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「混沌の次元」で魔神と戦っていると言われているハデスに代わり冥界を治めているのが闇の女帝ペルセフォネ。ハデスの妻です。美樹の匂いを頼りに死神を退け、冥界を進み続けるデビルマンは魂の部屋を訪れます。そこでペルセフォネとの戦いに。
一方、混沌の次元でグレートマジンガーと戦っていた闇の帝王は「時空の次元」の異変を察知して、ドクター・ヘルを地獄大元帥に封じてマジンガーとの戦いを任せ冥界へ戻ります。戻った闇の帝王を待っていたのは、無残に殺されたペルセフォネと破壊された魂の部屋。死者が現世で蘇り、地上は阿鼻叫喚の地獄絵図になっています。デビルマンは正義の味方じゃありませんからね。
次々とデビルマンに差し向けられる刺客達。シレーヌやジンメンがデビルマンに襲いかかります。原作ではトラウマものの外見を持つジンメンは、背中に街を一つ再現するほどの巨大な体で蘇ります。ジンメンが喰った人間が背中の上で街を一つ再現して暮らしていたんですね。そこには美樹もいました。しかし、デビルマンの心は動かされません。っていうかデビルマンはずっと美樹の生首を肌身離さず持っていました。
ジンメンとの決着がつこうかという瞬間に、デビルマンとジンメンもろとも焼き尽くす巨大に包まれます。ハデスの登場。ここで1巻は終了です。このあと永井豪先生のインタビューが収録されています。デビルマン、マジンガーZについて語る部分は、是非ファンのかたには読んで欲しい。
デビルマンとハデスの死闘は、なんとグレートマジンガーが次元の壁を突き破ってきて未決着に。デビルマンの周りをうろちょろしていたカラスが実は闇の帝王の正体を追うバカラスだったんですね。そういえば喋るカラス。闇の帝王が現れたので、グレートマジンガーに信号を送ったんですね。サンダーブレークでボロボロになるデビルマンと闇の帝王。しかし、グレートマジンガーも次元の壁を突き破れたのは一瞬でした。
闇の帝王が「混沌の次元」の様子を探るため、ペルセフォネの容態を確認するために一旦退却。デビルマンに差し向けられるは、腹心のヤヌス侯爵。こいつはあっさり撃破されます。再び冥界の奥へと突き進むデビルマンと、ペルセフォネを蘇らせるために力を使っていたためにデビルマンとの戦いで押されます。部下である猫娘のフィロメーラがデビルマンの攻撃を止めます。初期から猫女として出てきてましたけど、こいつも不思議なキャラですね。フィロメーラの進言を聞き入れ、一計を案じるハデス。なんと、デビルマンに取引を持ちかけます。内容は「混沌の次元でグレートマジンガーを倒したら、美樹を生き返らせる」というもの。
ここから、舞台は混沌の次元に。ボロボロの不動明を見つけるマジンガーの操縦士たち。基地に連れ帰って手当をします。フィロメーラが放った戦闘獣たちが暴れた所でデビルマンも覚醒して正体を明らかにします。デビルマンの挑発に乗ってグレートマジンガーとの戦いが勃発。兜達もかなり直情的な性格。全開まで引き出したアモンの力とサンダーブレークがぶつかります。破壊されたグレートマジンガーの心臓部を取り込んだデビルマン。ハデスは「約束は守る、しかし貴様の命はもらう」と言い、最後の戦いに。最強と最強の力がぶつかり巨大な爆発を起こします。そして目を開かんとするペルセフォネと美樹。
やっぱりこういう終わり方なんですね。デビルマンにハッピーエンドは似合いません。
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