デストロイアンドレボリューション / 森恒二(7)(8)、マコト暗殺を企てるユウキの部下たち、ユウキ爆殺に打って出る米軍

超能力を手にした若者たちが、その力に葛藤し革命を目指すマンガ「デストロイアンドレボリューション」。

両親と祖母が無くなり天涯孤独となったマコトが、病院で出会った男に「ワンネス」の能力に目覚めさせられます。マコトが能力を打ち明けたユウキが、その力に目を付けテロ組織「問う者」を結成。ユウキとは能力開発セミナーのようなものを開講し、そのセミナーでワンネスに触れられる人をどんどん目覚めさせていきます。

7巻と8巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)

世界中のテレビ局へ、ワンネスで飛んでいき、自らの主張を述べるユウキ。日本の上空を制圧するために出てきていた海軍空母を次々に沈めていきます。さらに米軍が爆弾やミサイルで手出しができない国際宇宙ステーションまで飛んでいき、先進国首脳に「私は神だ」と宣言します。

神としてのユウキの主張は、すべての大量破壊兵器を捨てて、軍事費を半分にしろというもの。のめない場合は、軍事施設の破壊を続けると言います。

警察はマコトに接触します。かつてユウキと共に行動する「問う者」の一員だったが今は違うというマコトに、警察の中村が話しているときに彼女もまたワンネスの中へ。

警察がワンネスとつながったことを知ったユウキは、マコトに邪魔をするなと言います。マコトが敵対するなら排除するべきだと考えたユウキの部下たちは、ユウキが国際宇宙ステーションにいる間に、マコトを街中でナイフで刺すという手段に打って出ます。

刺されたマコトは、ワンネスへ。その場から逃げるためにワンネスに入った部下たちの意識を追い、移動した先の部屋ごとかかわった全員をワンネスに引きずり込んで消していきます。死にたくないという意思のみで、次々にユウキの部下を消していき、マコトが正常な意識を取り戻した時には2人しか生き残りませんでした。

マコトが国際宇宙ステーションに行き、ユウキと話そうと考えている裏で、ユウキを暗殺するための米軍の計画が進行していました。物資の搬入に偽装して、国際宇宙ステーションに爆弾を仕掛けて破壊する計画。ワンネスにつながって飛ぶまでに5秒、爆弾が国際宇宙ステーションを破壊するのに3秒であることをすでに分析済み。

しかし、この目論見はマコトがユウキに会いに行ったために崩れます。マコトの能力であればワンネスへつながるのは一瞬。ユウキの部下は死にますが、マコトとユウキは爆発の中脱出することに成功します。マコトに、意味ありげな視線を投げかけるユウキ、というシーンで8巻は終わり。

ユウキの主張は、現実がまったく見えていなくて理想論にすらなっていないという点が作中ではまだ指摘されていませんね。無敵の存在と化したマコトですが、ここからユウキの主張を曲げることは出来なさそうですし、どういう風にストーリーが落ち着いていくんでしょう。