いわゆるクローズドサークルの連続殺人ホラーですが、徐々に正体を現すでもなく、最初から狂っている村に女子大生たちが足を踏み入れて村人たちと一緒に次々に命を落としていきます。
キャラクター紹介
村を訪れた比良坂大学一行は、葦原教授、香坂(かごさか)助手、比奈、紗霧、五瀬、美那、美琴、このは。村人は名前のないモブもいっぱいいますが、村長とその息子の貴彦と伊助、村長の妻、宇受売神社の宮司鹿屋野あたりが主要人物。
3巻までのあらすじと感想(ネタバレ注意)
人口わずか43人の廃村寸前の小さな集落八坂村にフィールドワークにやってきた女子大生たち。そのフィールドワークに参加すれば、単位がもらえるということでノコノコとやってきます。
歓迎してくれた村長や村人たちの口からこぼれる危険な香り溢れるキーワード、
村人は43人いて若い女性は一人もいない
50年間一人も女児が生まれていない
女児がいないことを「うずめ様の祟り」と口走る村人と、
自分の妻が若かったころ美しかったので、村中の男が宇受売(うずめ)に夢中になっていたと話す村長
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村長の村にある猿田彦神という天狗のお面を見せてもらう一行。村長の天野家には2人の息子がいました。東京の大学を出て帰ってきたおとなしそうな貴彦、大きな体躯で言葉をまともに話せない伊助。村長は、女子大生の誰かを貴彦の嫁にしたい様子がありありと見て取れます。一方、寝たきりの母親は伊助に何か指示を出していました。貴彦が「うずめ」と呼ぶ少女のいる家に食料を運ぶ描写がなされます。
最初の殺人は、村長のぼっとん便所を嫌がって清潔な水洗便所に釣られてノコノコとやってきた村民の家で起こります。比奈が暴行されそうになったところで、斧を持った猿田彦神のお面をかぶった男が出てきて村人を両断します。縛りあげられていた紗霧を残して逃げ出して村長の家に帰る比奈。次に死んだのは教授。教え子の五瀬が雨の中、死体を埋めている男を発見して、その場から離れようとしたところに運悪く車で通りがかって撥ねてしまいます。ひき逃げを無かったことにしようと五瀬をどこか山の中に放置しようとしたところで鍬で頭を両断。
五瀬の壊れたメガネや靴が道に残されていたのを発見した貴彦は皆を村から連れ出そうとします。途中でボロボロになった五瀬をピックアップ。「この村は呪われてる」「みんな狂ってる」と話す貴彦。女たちを逃がすまいと車で体当たりしてきた村人を貴彦が押さえつけている間に、五瀬と美那、香坂が小屋に逃げ込みます。
香坂が周囲の様子を見るために外に出た時に、五瀬が村の狂気に当てられたか、自分をパシリにしていた美那をその場にあった鎌で殺害。一方、村長の屋敷に残った比奈と紗霧の前には、再び猿田彦神のお面をかぶった男が姿を現します。この猿田彦神は、冒頭で比奈と紗霧を救った男とは別。そのことに気付かずに油断した紗霧は斧で首を折られて死にます。
香坂が村人に襲われそうになり、逃げていたところを宇受売神社の宮司鹿屋野に匿われます。村の外からやってきた鹿屋野が語る宇受売の由来は恐るべきもの。600年前、度重なる飢饉と疫病で村が苦しんでいたころから、女を攫ってきては四肢を切り取って食料にした後で、体を慰みものにして子供を産ませるという鬼畜の所業に手を染めたのが始まりでした。四肢に蛆がついていたことから蛆女(うじめ)→宇受売(うずめ)になったとか。そして10年前にフラにやってきた鹿屋野は、その行為が現在も続いていることに気付いてしまいました。
女たちが屋敷から消え、血なまぐさい事態になってきたことを悟った村長は、村人に狩りを命じます。捕らえた女を好きにしていいとも。このはは屋敷に「うずめ」という少女が隠れていたことに気付き、一緒に逃げ出します。
村人に襲われそうになった時に、猿田彦神のお面をかぶった男に助けられますが、正体が伊助であることに気付きます。地味に五瀬がシリアルキラーになっていて、木を失った村人を殺していってる描写があったり。このはとうずめが美琴と合流したところで、再び猿田彦神のお面をかぶった男が出てきて、このはが伊助だと思い込んだところで、斧で殺されます。
3巻までで、まだまだ謎は残っているんですが、ホラー感は全然ありません。
女たちを助けて、村人を襲っている男の正体
猿田彦神のお面をかぶって紗霧を殺した男の正体
貴彦が匿っていた少女うずめの正体
あたりがまだ謎と言えば謎ですが、意外な黒幕が、みたいな展開にはならなさそう。生き残っているのは、香坂・美琴・五瀬・比奈の4人。比奈が生きていて、このはが死んでしまったのが意外といえば意外な展開でした。
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