チャンピオンタップに連載されていた「ウチにテレビはありません」。原作はリアルアカウントのオクショウ先生。HPに掲載されていた「長州さんになら徴収されたい」というタイトルのマンガが連載化しました。
NHKの集金をギャグにしています。料金を徴収しにいく先が、ネット民あるあるな理論武装されていて笑ってしまいます。とんでもない力技での徴収が素晴らしい。
あらすじと感想(ネタバレ注意)
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主人公の長州リヒトはMHK(国民放送協会、Minnnano Hoso Kyokai)の未払い受信料の徴収員。あらゆる手段を用いて受信料を徴収していきます。彼が赴任することになったのが、「払わない四天王」が君臨する地区。
タイトルになっている「ウチにテレビはありません」は、第1話の未払い大学生が発したセリフ。フェイスブックを辿り、友人の動画や画像をかきあつめて、あたかも友人が来たかのようにインターホンで偽装して、扉を開けさせてテレビが有ることを確認します。
「あ、いま手持ちのお金が無くて」と貧乏人を装う男には、ドローンと七輪による火災の演出で、大事な換金性のあるものを持ち出してきたところで受信料を徴収します。
長州さんを苦しめたのは、意外にもすんなり払おうという女性。長州さんに惚れて「結婚してくれるなら受信料を払う」とせまります。「~してくれたら払う」がとてつもなく嫌だということがよくわかります。婚姻届に細工して、記入すると受信料契約書になる書類で契約させるという詐欺技を見せます。なんでもありの徴収率1位というところが素晴らしい。
最期に登場するのが払わない四天王の一人、専門学生の九条ナユタ。カリスマ的な「言葉の重み」を持つ男。「見ない人も払わないといけないのは詐欺じゃないのか」「詐欺みたいな仕事をしてるって知ったら母親が悲しむんじゃないのか」「見ようが見まいがお金を払え、なんてエロサイトの架空請求と変わらない」といった言葉に胸を抉る重みを持たせてきます。
スポンサーに支配される民放では中立な放送ができないということを知らしめるために、長州さんは全テレビ局のスポンサーを支配して全チャンネルで自分の顔を流します。その権力に恐れおののくナユタの支持者たち。心を折られたナユタは受信料を払うことになります。
1発ネタで1巻で終わりなのですが、最初から最後までキレッキレのぶっとんだギャグ感がいいですね。
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