読んでると絶望感が溢れてくるマンガですね。11巻でとうとう完結です。
「絶望」をテーマに、思春期特有の精神的彷徨と自我の行方を描いた青春漫画。作品名はシャルル・ボードレールの同名詩集による。連載オファーのきっかけは、押見が2004年に執筆した作品『スイートプールサイド』による。
物語の舞台となる地方都市の情景や登場人物には、作者の故郷である群馬県桐生市と学生時代をモデルにした要素が多く反映されている(ただし自伝ではない)。高校編の街のモデルは埼玉県さいたま市大宮区である。
出張読み切りとして『週刊少年マガジン』2010年42号に特別番外編が掲載され、単行本第3巻に収録されている。また、関連作品に高本ヨネコ作のコラボレーション漫画「ラブの華トラブル」が存在する。
『このマンガがすごい! 2011』(宝島社)のオトコ編で第10位にランクインした。(Wikipediaより)
あらすじだけで、このマンガの魅力を伝えることは難しいですね。主人公の春日は、読書好きで対人関係がうまくない、ありがちな感じで内気な少年です。ひとことで言うと、どMな彼の迷走を見るマンガです。最終巻では、仲村佐和に会いに行きます。
最終11巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)
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仲村さんは髪も黒くなって、落ち着いた雰囲気です。仲村母からは、「そっとしておいて欲しい、あの子は今とても穏やかだから」と言われます。一緒に来ていた常磐さんの呼びかけで、仲村さんは出てきます。
3人で浜辺に。春日は疑問をぶつけます。「お父さんとは?あのあと、どんなふうに生きてきたの?」と。仲村さんは、中学校時代父子家庭で母親は家にいませんでしたよね。春日の疑問に対して、仲村さんは、「忘れた。どーでもいい、そんなこと」と答えます。そして、核心に至る春日の質問「あのとき、僕を突き飛ばしたのはなぜ?」が出ました。それに対する仲村さんの答えも「わすれた」というもの。
春日の「仲村さんが消えないでいてくれて嬉しい」という言葉に暴力で応じる仲村さん。結局三人とももみくちゃで海の中に入って行っちゃいました。最後のやりとりは、「二度と来んなよ ふつうにんげん」「ありがとう」でした。
そして、春日のエピローグ。一人暮らしの大学生活で、常盤さんと仲良くやっているようです。娘と手をつないで歩いているシーンもありました。佐伯さん、木下さんのエピローグも。仲村さんは母と小料理屋?で働いているようです。
最終回がエピローグから一転。モノローグというか第一話のシーンの仲村さん視点です。仲村さんの見えていた絶望的な世界。自分以外の人間は黒い影にしか見えません。かけられる言葉はハエの大群が襲ってくるかのよう。それに対して、「うっせー クソムシが」という発言。一人教室に残って隠れていた時に、一筋の光明として変態の春日を発見したんですね。
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ここまで表紙がモノクロ。
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単色カラーに。
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水彩画や油絵風に。最後は色鉛筆ですね。
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