原作ウェルザード先生、作画村瀬克俊先生のホラー漫画「カラダ探し」。1巻の期間限定無料がありますのでどうぞ。
カラダ探し【期間限定無料】 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)
- 作者: ウェルザード,村瀬克俊
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2015/09/19
- メディア: Kindle版
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原作はケータイ小説なんですが、漫画化されるとホラーとしての画力もあってグイグイ引きこまれて次のページをめくっていっちゃいます。学園ホラーで、「カラダ探し」に巻き込まれて逃げ出せ無くなります。
「カラダ探し」のルール
「赤い人」は放課後の校舎に現れる。
「赤い人」はひとりになった生徒の前に現れる。
「赤い人」を見た者は、校門を出るまで決して振り返ってはならない。
振り返った者は、カラダを8つに分けられ、校舎に隠される。
「赤い人」に殺された生徒は、翌日、皆の前に現れて、「カラダを探して」と言う。
「カラダ探し」を拒否することはできない。
「カラダ探し」の最中にも、「赤い人」は現れる。
「カラダ探し」はカラダを見つけるまで行われる。
「カラダ探し」では死んでも死ねない。
これだけじゃ何のことかわからなくて、実際に「赤い人」の怪談ということで噂話レベルで生徒たちが話していただけなんですが、明日香・理恵・留美子・高広・翔太・健司の6人はある日、遥という女子生徒に「私のカラダ探して」と一言話しかけられます。そのときの遥の表情はまるでマネキンのように死んだ目。
その日の夜、気がつくと校舎の前に制服を着た状態で6人が集合していました。見えない壁に遮られて校門を通ることができない6人。校舎に入ると「赤い人が現れました」という放送とともに強制的にカラダ探しに巻きこまれます。
4巻までのあらすじと感想(ネタバレ注意)
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校舎に入ってすぐにひとりでに扉が締まり、どう頑張っても開けられ無くなります。メールが来て上記のルールに2つの追加。
「赤い人」は歌を唄う。
「赤い人」に追いつかれたら背中にしがみつかれる。そして歌を唄い終わったら殺される。
そして6人の前には「赤い人」の姿が。人形を抱えた全身血塗れの少女で、不気味な表情で笑います。「赤いのちょうだい」と話しながら近づいてきた少女から逃げようとして、次々に全身を引き千切られて死にます。全員自分が殺された時に意識が途切れ、気づいたら朝。登校している途中で気付くのですが、日付が進んでおらず遥に話しかけられた11月9日のまま。あっという間に全員が殺されたのは、赤い人を見てから走って逃げ出したから。振り返ってはならないルールに反していたんですね。
昨日と全く同じようにすべてが進んでいき、どこからともなく現れる遥に「私のカラダ探して」、夜になると校舎の前にワープ。あっという間に殺された初日から少しは逃げつつカラダを探せるようにはなりますが、赤い人の恐ろしさは圧倒的。学校中を瞬間移動して神出鬼没で一度目があったら最後、振り返って逃げることもできません。振り返ると瞬間移動して体を引き千切られます。その痛みは本物で、8つのカラダを集めるまで11月9日のループから抜けられません。
6人は必ずしも1枚岩ではありませんが、ある程度協力して広い学校中を探してカラダを少しずつ見つけていきます。赤い人に殺されたことになっている遥に話しかけられなければループから抜けられるのではないかと画策しますが、遥もまた超常の存在となってあらゆる場所に突如現れ「私のカラダ探して」と声をかけていきます。それこそ遥を殺してもダメで、蘇って例の言葉を告げられます。
カラダ探しと並行して、「カラダ探し」の由来や謎について調査していきます。単純に校舎内だけかと思っていると、今まで足を踏み入れたことのない旧校舎も範囲に含まれているという事で、昼の間に下調べ。そのとき旧校舎にいた農業科の八代先生に「カラダ探し」のことを尋ねた時にポロリと気になることを漏らします。翌日、八代先生を待ち受けて再度尋ねてみると、高広たちの話す内容から何日も今日を過ごしていることを理解し、「カラダ探し」について話し始めます。そもそもこの先生どうみても目付きがヤバイですからね。
八代先生はかつて高広たちと同じように「カラダ探し」の呪いに巻き込まれた生徒で、8つのカラダを集めるのに要した期間は5年!。アルバムを見ると、爽やかイケメンだった顔つきがある日を堺に薬物中毒者みたいになっちゃってますからね。「カラダ探し」の由来については、八代先生が話した「小野山美子(みこ)」という名前からかなりのことがわかります。小野山美子は50年前11歳の時に、カラダをバラバラにされて殺されていました。そのときバラバラ死体が隠されたのが舞台となっている高校。
小野山美子には双子の姉の美紀がいて、美子が死んだ数日後に原因不明の病で亡くなっていました。美子を殺したとされているのは、山岡泰蔵という知的障害を持った男で、その直後に自殺していました。山岡泰蔵には弟がいて、その弟が健司の祖父。健司の祖母は、泰蔵は美子・美紀と仲がよく真犯人にスケープゴートにするために自殺に見せかけられたのではないかと話します。八代先生と翔太の考察によれば、山岡泰蔵を殺したのも美子を殺したのも泰蔵の弟雄蔵。
この時点で8日目なんですが、孫である健司は日が経過するごとに様子がおかしくなっていって、今や完全に「カラダ探し」妨害側。他の人を包丁で刺し殺したり、絞殺しようとしてきたり、自ら飛び降りて死んだり。学校にもまったく登校しなくなっています。昼間、自宅に行くと自室に引き篭っていて、その時はどうやら正常な様子。「カラダ探し」が始まると何者かに人格が乗っ取られると話します。翔太の考えでは、泰蔵の意識が現れているんじゃないかとのことですが、「赤い人」美子にはためらいなく殺されています。
登場人物が脱落しないホラーというのが良いですね。毎回遥のお願いや赤い人に殺される描写はなかなか恐ろしいですが、伏線を散りばめて回収する展開もなかなか。後は放送室にいる「赤い人」そっくりの女の子の謎。どっちかが美子でもう片方が美紀なのは間違いありません。あと、八代先生のときになぜ5年もの期間がかかったのかが明かされていませんし、八代先生の時にはなかった「赤い人」の歌に関するルールも気になるところ。
- 作者: ウェルザード,村瀬克俊
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