ヒト喰イは、周りの人間を異世界(精神世界)の巣に捉えて捕食する人たちが出てくるマンガ。
物語を構成する世界が不完全なヒト喰イであるシズクの巣の中であったことが明らかになっています。過去の世界を巣として構築していたために、巣に囚われたカトレシアのような未来を知る人物がいたんですね。そして、囚われたヒト喰イはバリアを展開することが可能です。シュウは、自分自身を殺して入れ替わりました。
自分がヒト喰イの構成物の一つでしかないという事に気付いたワタルは、妹であるシズクを守るためにシュウと戦おうとします。ワタルに、この世界が虚構であることを教えた人物が誰なのか気になるところ。
9巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)
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シズクを狙って、病院に正面から入ってきたシュウ。薬の影響で目を覚まさないシズクを抱えて逃げることができません。一か八かワタルは「標識」を飲んだ状態で巣を張ります。ワタルの巣の中で目覚め、ワタルから逃げようとするシズク。シュウは、アキラの姿に変身して迫ってきます。
シズクを一人で逃がすために、アキラの姿をしたシュウに挑むワタル。完全なタコの姿になれないワタルは、攻撃すればスルほど巣を崩壊させてしまいます。シュウがトドメをさそうとした瞬間、何故か吹き飛ぶシュウの腕。そこには、アキラと戦っているはずの神崎。そしてアキラもいました。殺されたこの世界のシュウは、自分に起こったことを録音していました。そのために神崎はシュウがニセモノだと知っていたんですね。
アキラは部分的に記憶が戻ってきています。シュウに成り代わったシュウは、実はシュウ以外の人物でした。カメレオンのヒト喰イにして、アキラを殺した人物。逃げ切れないと見るやワタルを攻撃して巣を解除させます。しかし、すぐさま神崎の巣の中に。偽シュウは、自分以外に佐々木アキラの記憶を再生させるためだけに用意したこの世界で暗躍する黒幕の存在を示唆して殺されて行きました。
黒幕の正体はあっさり明かされました。シュウの父親、大樹。大樹が作成した報告書にはシズクや始祖体に関する記述が。不完全なヒト喰イになる薬「H9-ki」の被験者がシズクと始祖体。その薬の効力は、不完全どころか数万人から数億人を巻き込んで巣に完全な世界を構築するほど。アキラは始祖体を止めるための切り札として人口心臓を移植された喰人だったんですね。最後は、シズクに巣を解除する薬を飲ませて、世界が崩壊。部分的ではありますが、アキラの記憶も戻って一応めでたしめでたしとなりました。
これから始祖体との戦いかとも思われましたが、これにて「ヒト喰イ」は終了となりました。しかし、最後に見えたアキラの体は脳だけが取り出されているかのような描写が。どういうことなんでしょう。続編が気になるところ、でしたが真章としてヒトクイをリメイクした「ヒトクイ-origin-」の連載が始まっています。むしろ、ヒトクイという物語としてみると「ヒト喰イ」の方こそスピンオフ作品でしたね。
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