銃夢から数えると約24年間かけて完結した銃夢Last Order、最終章と銘打って銃夢火星戦記が始まっています。いろいろあってウルトラジャンプからイブニングに移籍してガリィの物語は一旦終了となりましたが、最終章となる銃夢火星戦記では、火星にいる陽子がガリィとなるまでを描きます。
Last Orderで真実を求めて火星に降り立ったガリィへとつながる陽子の成長譚。この話を最初から構想していたとしたら凄いですね。いったいどう繋がって、どういう結末を迎えるのか。
1巻のあらすじと感想(ネタバレ注意)
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Last Order1巻でも出てきていた火星を歩くガリィこと陽子とエーリカが表紙。フィンチという医師に保護された2人は、マミアナという町の孤児院に預けられます。陽子は首から下が機械の体、エーリカ・ヴァルトは家族を亡くし左目と左手首から先を失っています。大人びたエーリカに対して、何も覚えておらず体の制御もおぼつかない陽子。
孤児院ではお約束といってもいいような展開でいじめが行われます。ダンゴムシを食べさせられそうになるんですが、そのとき「ダンゴムシがかわいそう」と涙を流す陽子はどこか感覚がおかしいですね。
マミアナの外では陽子を追う3人の男の会話が。機甲術士(キュンストラー)が陽子を養護機関に預けていた、という言葉。そしてその3人は陽子を殺す依頼を受けていました。3人が孤児院を襲うのかと思いきや、突如別の軍隊が町を襲います。
なすすべなく殺されていく住人達、小柄な陽子とエーリカは地下の水路を伝って逃げます。殺戮が終わった後で、例の3人が到着。陽子の死体を探そうとします。町を襲ったのはパパガイ兵団ですね。そのパパガイ兵団は、「町の住人は皆殺しになった、ヴァンデ兵団のしわざだ」なんて言ってますが。どうやら紛争の機運を煽るためだけに犠牲になったみたい。しかし、陽子とエーリカは生き残っていました。
町を出ていたフィンチが駆けつけて2人をシドニア領に向かうことに。車で移動する途中、同じように戦火から逃れるためにシドニア領に徒歩で向かう人たちを目撃します。移動の途中で、火星を支えるテクノロジーの一端が垣間見えます。
ザレムを彷彿とさせるゾイレと呼ばれる超巨大な柱
ゾイレが支える火星天蓋と呼ばれる大きな屋根、この天蓋が覆っているために火星で人間が生活できます
その天蓋が突如として崩壊、車の隣を歩いていた人たちは一瞬で凍死。落ちてくる天蓋を間一髪車でかわしたと思ったら、エムベーフォアという人たちに捕らえられます。超展開の連続。そしてさらに火星の背景が見えてきます。
エムベーフォアは天蓋協会の呼称で、ゾイレと天蓋の維持・管理を行い、地表人に関わらない約束を大王と交わしていました
火星大王エルフリードが亡くなった後、18人の大公が戦争を開始
陽子たちを襲うかのように破れた天蓋は、地表にいる何者かによる破壊工作
ゾイレは人間の命を犠牲して生成する柱、エムベーフォアからは文字通り何人も人柱が出ている
折れたゾイレの補償として命を差し出すよう陽子たちに言い、エーリカと陽子が柱にされようというその時、エムベーフォアでも上位っぽい大巫女ネフが3人を解放するよう言い渡します。ゾイレ・ネットワークが予言した「転移の相」を持つ子だから、というのがその理由。エーリカと陽子のどちらか、あるいは両方が何やら大層な運命を背負っているとか。
まだまだ、始まったばかりで2人とも幼いですが、ここから機甲術と関わっていくんでしょうね。しかし、陽子の出生はまだまだ明かされそうにありません。
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