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意識低い系研究職の生き残り方

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なぜあなたの研究は進まないのか?

なんだかんだで10年ほど中小企業の研究職として生き残ってこれたので、思うところを書いてみます。私は死ぬほど働くことが嫌いで、一生引きこもりたいと思っていて、仕事を真面目にこなしたことはありません。ただただ、食べていくために最低限のアウトプットだけを出してきました。マンガとゲームで頭がいっぱいで仕事に対するやる気がなく、意識低く生きたい方の参考になれば幸いです。

研究職に求められる資質ってなんでしょう。異論はあるかもしれませんが、ざっくり言うなら、

  1. 新しい技術の習得に余念がない

  2. 新しいアイデアを常に考えている、あるいは探している

  3. 学会では積極的に意見交換し、人脈を広げていける

  4. 事務仕事もきっちりとこなし、予算を獲得する

といったところでしょうか。私は全部できていません。なんで研究職なんだ?というツッコミはごもっとも。私の思う研究職でいる最大のメリットは、周りの人が意識高くて、意識が高いだけじゃなくて実力と行動も伴っており、みんな優秀であることです。困ったときに、周りが優秀だから何とかなってしまうのです

こんな素晴らしいポジション、そうそう手放せません。働きアリは8割が頑張って、2割がサボっていると言いますが、そのサボっているアリにも重要な存在意義があるとか。常々私はその2割だと思っています。

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意識低い系研究職として生き残るためのポイントを、重要だと思う順に並べてみます。

新しい技術を勉強しない。基礎的な部分だけ深く理解しておく

新しい技術が出てきたらすぐに勉強して、勉強会などで発表したりして発信するのとは真逆。そういうのは、優秀な人に任せて、概要だけ聞くくらいにとどめておきます。あらゆる分野で共通する言語となる数学、とりわけ代数なんかは反復して証明まで理解しておくと、とりあえずどんな新しい技術も付け焼刃でなんとか使えるという真理を私は発見しました。

これなら分かる応用数学教室―最小二乗法からウェーブレットまで

これなら分かる応用数学教室―最小二乗法からウェーブレットまで

この本は、繰り返し勉強するたびにすらすら読めるようになっていき、基礎を何度も反復スルのに適しています(宣伝)。

あくまでなんちゃってで使うだけですが。流行りのDeepLearningを代表とする機械学習だって、適当にパラメータをグリッドサーチすれば誰でも使えますからね。

新しいアイデアを産まない。その辺にある技術と技術をくっつけるだけ

オリジナルの方法を発見して成果を出すなんてムリムリ。他人の研究を、自分の研究にパクる応用できるかどうかだけ考えておけばオーケー。学会や勉強会では、質問しないと空気が悪くなりますが、自分の研究に応用するにはどうすればいいか、という観点でのみ質問します。それ以外の知的好奇心は意識低い系には不要。関係ないと思ったら、マンガとゲームのことでも考えてボーっとしておけばいいのです。

コミュ障なので人脈を広げたりはしない。助けを請うだけ

交流の場でやることはただ一つ、自分が困っていることをフルオープンにして、助けを請います。賢い誰かが、いろんな解決策を提案してくれるので、その中から良さそうなものに優先順位をつけて自分でやってみる、これだけです。通常はギブアンドテイクなので申し訳なさは募りますが、自分と同じように困っている人がいたらといって、解決策を考えてあげたりはしません。誰か解決できそうな人を紹介するだけ。

事務作業を含む単純作業は外注する

これは、私が唯一他の人たちよりも優れていると自信を持っているポイント。常に外注できないかどうか考えていて、めんどくさいけど外注できそうなら全部外注します。みんな優秀なんで、とりあえず手を動かし始めるんですよね。私は早く帰ってマンガを読みたいんで、仕事を他人に押し付けるチャンスを虎視眈々と狙っています。

意識高い系の人は、クリエイティブな仕事だけして泥臭い仕事はしたくない、という部分をバカにされがちですが、そういう意味ではここだけ意識高い系かもしれません。

最後に

たぶん私の生き方は、他の優秀な人たちの余った脳みそをうまく活用する一種のハックなんでしょう。みんながやれば破たんしますが、一部の人がやる分にはうまく回るのです。あまり真似はしない方がいいかもしれませんが、高い意識を持っていなくてもやっていける部分はあるということでご参考までに。

研究者としてうまくやっていくには 組織の力を研究に活かす (ブルーバックス)

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