三部けい先生のマンガは全部読んでいます。カミヤドリと菜々子さん的な日常は、それぞれだいぶ前に読んでたんですけど、2つのマンガが同じ作者であることに気付いたのは鬼灯の島を読んだあたりです。この絵柄どっかで見たなーっと思って。いろんなマンガを描ける方ですね。
山田悠介作品、パズルだったかな、を書いたあたりからパニックホラー系のマンガを専門に描かれていた印象です。魍魎の揺りかごは終盤がちょっと物足りないと感じました。
僕だけがいない街はパニックホラーではありません。このマンガを表現するジャンルは何でしょう。一応タイムトラベル的な要素があるのでSFと言えますけど、サスペンスホラーとしての味もあります。
- 作者: 三部けい
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2013/01/25
- メディア: コミック
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Kindle版はこちら→僕だけがいない街(1) (角川コミックス・エース)
とりあえず、1巻を読んでみました。このマンガがすごい!とかで取り上げられてたような気がしたので。ほんとは終わってからまとめて読もうと思ってたんですけど。
簡単なあらすじ(ネタバレ注意)
主人公は28歳の漫画家。ゲームのコミカライズなどでデビューしているんですが、オリジナル作品はまったく評価されず、ピザの宅配でアルバイトをしています。
彼には彼自身が『リバイバル』と呼ぶ不思議な能力があります。これは、違和感を感じると突如として過去に戻ってしまう、というものです。違和感を解消しなければ未来に進むことができません。冒頭で、ピザの宅配をしているときにこの現象に遭遇し、注意深く観察すると自分が通ったあとで横断歩道を渡る子供が事故にあってしまうことに気づき、その子供を助けます。ただし、自身はトラックに巻き込まれ大怪我で入院することになってしまう。
違和感を解消した結果は、必ず自分にとってマイナスまたは良くてプラスマイナスゼロと言ったところなので、彼はこの能力を好ましく考えていません。
過去の回想があるのですが、シングルマザー家庭に育ったようです。幼い頃はネガティブで周りと仲良くできず、孤立していましたが、大学生のユウキさんと出会いペーパークラフト飛行機の作り方を教わり、明るくしているとみんなと仲良くなれると教えてもらい、同年代の友達を作っていけます。
過去の記憶に蓋をしているような描写があるのですが、1巻では驚愕の過去が次々明らかになります。まず、仲良くしていた子供が誘拐され殺されていたこと。そして誘拐して殺害した犯人としてユウキさんが逮捕され、余罪(子供殺し)が他に2件あり死刑判決を受けたことです。この事実は、地域ぐるみで親たちが子供たちにテレビを見せないようにして隠したことで、彼自身はなんとなく気づいていましたが心に蓋をして思い出さないようにしていました。
1巻は、彼の母が殺害され、リバイバルによって、遥か過去に彼が飛ばされてしまうことで終わります。推理要素はないですね。そもそも可能性のある登場人物がいません。ここからの展開はおそらく、友達が殺されることを防いで未来に進むことができるかどうか、という風になると予想します。というかそれしかないですよね。
母親を殺した人物とユウキさんに罪をかぶせた人物が同一であるという事に気づいているのかな。今度2巻も読んでみます。
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