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掟上今日子の家計簿 / 西尾維新、叙述トリック解説と脱出ゲーム攻略に挑む今日子さん

読書 [読書] 小説 [読書] 西尾維新
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掟上今日子の家計簿 忘却探偵

忘却探偵シリーズ7作目。眠ると記憶がリセットされる最速の探偵、掟上今日子の活躍を描きます。

「誰がために」と「叙述トリック」がメフィスト掲載、残り2編「心理実験」と「筆跡鑑定」が書き下ろし。タイトルには家計簿とありますが、家計簿に関係した話は出てこなかったような気がします。

あらすじと感想(ネタバレ注意)

掟上今日子の誰がために

「誰がために」と書いて「クイボノ」と読みます。意味は推理小説におけるワイダニットの逆で、誰の利益になるのかを考えるということ。

御簾野刑事が呼んだのは、どんな依頼も寝れば忘れる忘却探偵掟上今日子。山上のペンションで起きた殺人事件の謎を解きます。ペンションに泊まって夜に撲殺された被害者の女性、当日は大雪で外との人の行き来はなく、いわゆるクローズドサークルの状態でした。おのずと容疑者も限られ、

  • 家族旅行の父、母、とその子ども2人の4人家族

  • カップルの男女

  • 老夫婦

  • 管理人の兄妹

という顔ぶれで子どもは幼いので除外して8人。しかし、容疑者は全員ペンションで顔を合わせたばかりで動機がありません。さらに、宿泊客や管理人はこれ以上ペンションに拘束するなら追加の宿泊費用を警察に払うよう要求してきていました。

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チェックアウトまで1時間しかない、という状況で宿泊客の予定から、犯人と犯行動機を推理します。

  • 家族連れは、本来であれば昨日チェックアウトして帰るはずでしたが、大雪にはばまれてもう1泊を余儀なくされていました。

  • 若いカップルは昨日チェックインして、今日帰る予定。

  • 老夫婦は1週間ゆっくりと泊まる予定で、殺人事件が起きたからといって、特に予定を変更することはありません。

この状況で今日子さんが導き出した犯人は若いカップル。動機は宿泊を延ばすこと。心中するつもりで雪山にやってきましたが、大雪で外へ行く扉を締められて出られないまま一晩過ごすことになり、次の日に心中するために誰でもいいから殺したというのが真相でした。

掟上今日子の叙述トリック

2つの大学のサークルが、冬休みに合宿していた日に殺人事件が起こります。2つのサークルは軽音楽部と推理小説研究会。被害者は、推理小説研究会の部長で、頭部を殴られて死亡しました。凶器はグランドピアノ。殴られてそのままグランドピアノの下敷きになっていました。

超人ハルクでもなければ、不可能な犯罪に思えますが、犯行現場の謎は今日子さんが最初にあっさりと解いてしまいます。グランドピアノは分解できるので、分解した部品で殴り殺してから倒れた被害者に重なるように組み立てただけ。

グランドピアノで押しつぶされて絶命するまでに、部長はダイイングメッセージを残していました。スマホで開いた叙述トリックで有名な推理小説「XYZの悲劇」。今日子さんは、ダイイングメッセージを解くために小説を読みながら、叙述トリックとはどういうものかについて解説していきます。

残されたダイイングメッセージは、計算機アプリにも残されていました。+5-12+40+20-8+221-9-14-…と続いていく計算式。謎を解くために、今日子さんは自分自身に叙述トリックを仕掛けます。おもむろにペンで自分の体に、殺された被害者のプロフィールを書き始めます。目覚めたときには、自分は被害者で死んだことになっている、という変なシチュエーションになります。目覚めた今日子さんは、すぐさまダイイングメッセージの謎を解き明かします。

XYZが示すのは田の形に区切られた本の座標、Z軸はページで、計算式は3つずつ区切ってXYZ座標の位置にある1文字に対応していました。

掟上今日子の心理実験

百道浜警部が、今日子さんに密室殺人の謎を解く依頼を持ってきます。カードキーで外からしか鍵をかけられない地下室で殺された被害者、横村銃児。地下室の扉には開閉の記録が残されており、被害者が死んで発見されるまで、誰も扉を開けていませんでした。

容疑者は同じ家に住んでいた被害者の家族、企業の重役を引退した父と専業主婦の母、その企業で今も働いている長男。次男は頻繁に癇癪を起して家族の厄介者だったために、外から鍵をかけられる地下室にたびたび閉じ込められていました。

今日子さんは、事件の真相、ではなく百道浜警部が今日子さんのことを嫌っていて、すでに真相に気付いていることを看破します。ここまでの説明を見れば、あたかも被害者が成人ないしそれなりの年齢で大きくなった男子であるかのように錯覚させられますが、実際には赤ん坊でした。

カードキーがなくなり、扉を破壊して部屋に入ったときに、隠し持っていた赤ん坊の死体をベッドの上にこっそりと置いた母親が犯人でした。このえげつない事件の真相を自分の代わりに今日子さんに推理させたかった、というところまで今日子さんが見抜きます。

掟上今日子の筆跡鑑定

遊佐下警部が今日子さんと待ち合わせていたのは遊園地。殺人事件が起こり、容疑者も特定できましたが、その容疑者にはアリバイがありました。遊園地で行われていた脱出ゲームのイベントに参加していたという容疑者。1時間半かけて挑んでいたというアリバイを崩す必要があります。平均クリア時間が2時間というその脱出ゲームを1時間でクリアできるなら、容疑者のアリバイは崩れます。

殺人が起こった日は脱出ゲームイベントが始まった日。容疑者は脱出ゲームのマニアだったので、脱出ゲームの内容を知らないがマニアなみの速度で解ける人、ということで最速の探偵である今日子さんに白羽の矢が立ちます。

スマホと連動した脱出ゲームで、スマホを触るのもその日が初めてという今日子さんでしたが、1時間まで残りわずかというところで最後の謎まで到達します。しかし、そこでパッタリと歩みを止めます。

1時間で解けるかどうかに関わらず、アリバイを証明することが可能であることに気付き、他の可能性を考えていました。スマホと連動しているので、脱出ゲームイベントのサーバに残された履歴を見れば、容疑者のアリバイがあるのは明らか。

今日子さんは、替え玉が脱出ゲームをクリアしていたことを指摘します。その真偽を確かめる方法もセットで。脱出ゲームの最後の謎を解くときに特定のフリック入力が必要だったことから、ちょうどそのフリック入力の順をなぞるように第3者の指紋が残されていれば、スマホを使用したのが誰なのかの「筆跡鑑定」ができるというわけ。

今日子さんと厄介パターンと、今日子さんと刑事パターンの2通りで展開されるこのシリーズ。家計簿は刑事パターンでした。4人とも、それぞれ異なるキャラで今日子さんに異なる印象を持って接してくるので、趣の違うやり取りがかわされます。次作は「掟上今日子の旅行記」とのこと。かなりのハイペースでの刊行ですね。

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