PHMPK.LOG

漫画、ゲーム、投資、育児

広告

明智警部の事件簿 / 佐藤友生(1)(2)(3)、完全無欠のエリート明智警部の活躍を描くスピンオフ

広告

明智警部の事件簿(3) (講談社コミックス)

金田一少年の事件簿のスピンオフ。主人公は若かりし頃の明智警視。ぶっちゃけた話、明智警視って出オチ感が半端無くて本編に出てきたと思ったら、真犯人の思惑にはまって金田一の引き立て役になったり、襲われて金田一に刺されたと見せかけられりと、あんまりできる役柄って印象がありません。しかし、本作は別。完全無欠のエリートとしての活躍が描かれます。

キャラクター紹介

キャラ名 説明
明智健悟 説明不要の未来の明智警視、このスピンオフでは明智警部26歳
小林竜太郎 明智警部の部下で、交番勤務から捜査一課へ来た25歳
黄地公也 明智警部と同じようなエリート経歴の25歳。明智をしたって小林をライバル視

BL的な三角関係みたいですが、そんなことはありません。

3巻までのあらすじと感想(ネタバレ注意)

広告

少年の仕返し

書店に万引きに入った少年たちのチームプレイを看破する明智警部でしたが、主犯格の少年が大物政治家貴島の息子だったために事件はもみ消されます。静かな表情で怒りを見せる明智。

その後、件の書店が放火され、火元の近くには貴島の生徒手帳が落ちていました。「もう選挙も終わった」という理由で父親に切り捨てられて逮捕される貴島。つるんでいた仲間たちも父親の後ろ盾が無くなれば、あっさりと手のひらを返して離れていきます。

どうしようもないドラ息子でしたが、放火事件は無実。濡れ衣を晴らすために明智警部が捜査を開始します。放火の犯人は、貴島とつるんでいた元仲間全員。貴島に罪を着せる予定で生徒手帳を持って、堂々と金を盗みに書店に侵入するも防犯カメラが作動していたことに気付き、すべてを闇に葬るために放火していました。

正義の姿

1年前の未解決事件の謎を追う明智警部。殺されたのは三浦浩平という男。関係者は三浦の妻だった三浦しずか、三浦の妹の五十嵐のぞみ、三浦しずかの再婚相手である三浦義明、三浦浩平の浮気相手だった笹原恵子。

笹原は容疑者として逮捕されるも、証拠不十分で解決しないまま1年がたっていました。その笹原が歩道橋の階段から落ちて転落死します。日焼けを防止するアームカバーをつけているにもかかわらず、日傘が開いていないことから現場は日向の歩道橋ではなく別の場所と推理する明智。靴の裏についていた土から本当の犯行現場に行くと落ちていたのはボタン。そのボタンの持ち主は、笹原を調べていた南条刑事。

南条への疑いが濃くなり、その南条の行方が分からなくなりますが、自分のボタンが犯行現場に落ちていたことからそのボタンを拾えた人物が犯人と確信して単独行動していました。真犯人は三浦義明。笹原は三浦義明が犯人と分かったうえで容疑者になり、三浦義明を脅迫して金を搾り取っていました。

引き裂かれた絆

誘拐と殺人、2つの事件が交差します。一人暮らしの男が暮らしているアパートの中で刺殺体となって発見されます。アパートの契約も偽名で身元は不明。操作の途中で、明智警部に事件から離れるよう命令が下ります。より重要度の高そうな誘拐事件に。

水島健作、水島陽子夫妻の娘愛美が誘拐され、身代金を要求されたという事件。一度は身代金要求に応じて5千万円を指定された場所に置くも娘は解放されず、たまらず警察に通報。

身代金を要求してきた電話の男の声に妻は聞き覚えがありました。愛美の血縁上の父親である柴田尚樹、愛美は連れ子でした。若い時に交際していましたが、柴田は殺人を犯して服役。そのときに離婚していました。そして、最初に刺殺体で発見された死体こそが、その柴田尚樹。

柴田が殺されたアパートの部屋には倉庫の鍵が置かれていました。倉庫を捜索すると縛られた愛美を発見。複数の誘拐犯で、5千万円を手にした段階で柴田が裏切られて殺されたというストーリーを立てる警察。それを否定する明智。

黄地の推理は「柴田と陽子がグルで愛美を誘拐させてから、陽子が柴田を裏切って殺し、愛美を発見してもらうために柴田の部屋に鍵を放置した」というもの。その推理を突きつけられると陽子は犯行を自供します。

しかし、明智はその推理を否定。真相は「誘拐は柴田・陽子・愛美の3人による狂言で、柴田を殺してしまった愛美をかばうために、黄地の推理に行きつくように陽子が偽装工作をしていた」というもの。陽子が外出したのは1時間だけなので、すべての偽装をしたとは考えられないと思いきや、夜の間水島宅にいたのは娘の愛美だった、というトリックが披露されます。背格好が似ているのでお手伝いさんも気づきませんでした。一晩かけて偽装を終えると朝になって倉庫に愛美を括りつけてしれっと戻ってきていました。愛美の証言が要領を得ないことや一日中縛られていたのにトイレの跡がないこともこれで説明がつきます。黄地がまんまとハマるところまで含めてよくできた展開。

歪められた思い

17歳の高校生三宅孝則が5階建てのビルの非常階段から転落死するという事件。非常階段に出る扉の前に立っていた桜田美緒という同級生が「自分が突き落とした」と供述し、そのまま逮捕されていました。

2人は中学時代の同級生で、そのビル1階のファミレスでのバイト仲間という関係。状況から、三宅を殺せた人物は桜田のみで本人の自供もありましたが、動機も状況も一切話さないということで明智に話が回ってきました。

桜田とのやり取りと現場の捜査、ファミレスのスタッフへの聞き込みですぐに桜田が犯人でないことを見抜く明智。桜田は高所恐怖症で、非常階段の扉を開けて進むことができませんでした。2人の中学時代について聞いていると、三宅はいじめられていたようでしたが、桜田はいじめグループにあってむしろ三宅をかばおうとする側。桜田は三宅を守り切れなかったことを恨んで自殺したんだろうと思って、自分がやったと証言していました。

ここまで来て、結局自殺だったのかと思いきや真犯人は別にいると断言する明智。関係者として怪しいのは、ファミレス店長と店員の渡辺という男くらいですが、犯行時刻に2人の休憩が重なるようにしたのは三宅自身で、店長と渡辺はアリバイがありそう。非常階段付近に何らかのトラップが仕掛けられていたのかな?

明智警部の事件簿(1) (講談社コミックス)

明智警部の事件簿(1) (講談社コミックス)

明智警部の事件簿(1) (週刊少年マガジンコミックス)

明智警部の事件簿(1) (週刊少年マガジンコミックス)

明智警部の事件簿(2) (講談社コミックス)

明智警部の事件簿(2) (講談社コミックス)

明智警部の事件簿(2) (週刊少年マガジンコミックス)

明智警部の事件簿(2) (週刊少年マガジンコミックス)

明智警部の事件簿(3) (講談社コミックス)

明智警部の事件簿(3) (講談社コミックス)

明智警部の事件簿(3) (週刊少年マガジンコミックス)

明智警部の事件簿(3) (週刊少年マガジンコミックス)

関連エントリ

phmpk.hatenablog.com

phmpk.hatenablog.com

phmpk.hatenablog.com

広告

11月9日発売の新刊

天空侵犯(6) (KCデラックス 週刊少年マガジン)

天空侵犯(6) (KCデラックス 週刊少年マガジン)

天空侵犯(6) (マンガボックスコミックス)

天空侵犯(6) (マンガボックスコミックス)

働かないふたり 6 (BUNCH COMICS)

働かないふたり 6 (BUNCH COMICS)

ウロボロス 警察ヲ裁クハ我ニアリ(21) (BUNCH COMICS)

ウロボロス 警察ヲ裁クハ我ニアリ(21) (BUNCH COMICS)

広告